19
1 URL: www.walden.co.jp 文責: 室谷吉行 E-mail: [email protected] 電話番号:03 (3553) 3769 モリト(9837連結通期 売上高 営業利益 経常利益 純利益 EPS DPS BPS (百万円) (円) (円) (円) FY11/2013 33,145 1,390 1,699 1,081 37.3 10.0 944.1 FY11/2014 35,862 1,429 1,729 1,270 43.9 12.5 1,017.8 FY11/2015会予 43,000 2,000 2,100 1,400 48.3 14.0 - FY11/2014 前年比 8.2% 2.8% 1.8% 17.4% - - - FY11/2015会予 前年比 19.9% 39.9% 21.4% 10.2% - - - 連結半期 売上高 営業利益 経常利益 純利益 EPS DPS BPS (百万円) (円) (円) (円) 1Q-2Q FY11/2014 17,189 669 687 600 - - - 3Q-4Q FY11/2014 18,672 759 1,042 670 - - - 1Q-2Q FY11/2015 21,418 874 1,026 516 - - - 3Q-4Q FY11/2015会予 21,581 1,125 1,073 883 - - - 1Q-2Q FY11/2015 前年比 24.6% 30.5% 49.4% (14.0%) - - - 3Q-4Q FY11/2015会予 前年比 15.6% 48.3% 2.9% 31.8% - - - 出所:会社データ、弊社計算 1.0 エグゼクティブサマリー(2015 9 24 日) 三つの拡大 アパレル関連資材及び生活産業関連資材のグローバル卸売販売を収益源とするモリトは、①付属品の世界シェア 拡大、②自社ブランド商品の拡大、③事業領域でのM&Aの積極化による企業規模の拡大、以上三つの拡大を通 して、中長期的に増収を続ける一方、収益性を持続的に引き上げていくことを計画している。同社では、2013 11 月、海外での事業展開を指揮してきた一坪隆紀氏が代表取締役に就任したのに引き続いて、 2014 10 月、 米国のジョージア州に本拠を置くアパレル関連資材の製造会社 SCOVILL 社(GSG Fasteners, LLC)を買収し ている。今後に向けては、これに起因するシナジーを積極的に追及していくと同時に、新たな企業買収案件の検 討及び実施を続けていきたいとのことである。 2015 11 月期第 2 四半期累計期間は、売上高 21,418 百万円(前年同期比 24.6%増、4,228 百万円増)、営業利 874 百万円(30.5%増、204 百万円増)、営業利益率 4.1%(0.2%ポイント上昇)での着地となった。また、 SCOVILL 社は、2015 11 月期第 1 四半期より同社の連結対象となっており、第 2 四半期累計期間における前 年同期比においては、売上高で純増 2,786 百万円、営業利益で純増 98 百万円に及ぶ寄与をもたらした。また、 SCOVILL 社では、営業利益率 3.5%であった一方、欧米で売上高 1,904 百万円(構成比 68%)、アジアで売上 882 百万円(32%)を計上した。以上に鑑みれば、SCOVILL 社の新規連結は、同社としての増収・増益に大 きく寄与したものの、営業利益率の観点からは、低下要因をもたらしたと考えられる。ただし、下半期に向けて は、SCOVILL 社に対して営業利益率 6.5%が見込まれており、営業利益率の観点からも SCOVILL 社の新規連 結は同社の業績動向に寄与していく見通しである。また、2016 11 月期以降に向けては、徐々にシナジーの発 生が拡大し、更により大きく同社の業績推移に寄与していくことが期待されている。一方、日本では、収益性向 上に向けての政策が奏功しており、これが同社としての営業利益率を引き上げた。

9837 morito 2015 11 q2 report 2015 09 24 japanesewalden.co.jp/pdf/9837_morito_2015_11_q2_report_2015_09...IR窓口:総務部 株式・IR課 課長 伏野 裕希(080 6228 3066 [email protected]

  • Upload
    others

  • View
    1

  • Download
    0

Embed Size (px)

Citation preview

Page 1: 9837 morito 2015 11 q2 report 2015 09 24 japanesewalden.co.jp/pdf/9837_morito_2015_11_q2_report_2015_09...IR窓口:総務部 株式・IR課 課長 伏野 裕希(080 6228 3066 yuhma.fushino@morito.co.jp)

1

URL: www.walden.co.jp

文責: 室谷吉行

E-mail: [email protected]

電話番号:03 (3553) 3769

モリト(9837)連結通期 売上高 営業利益 経常利益 純利益 EPS DPS BPS

(百万円) (円) (円) (円)

FY11/2013 33,145 1,390 1,699 1,081 37.3 10.0 944.1

FY11/2014 35,862 1,429 1,729 1,270 43.9 12.5 1,017.8

FY11/2015会予 43,000 2,000 2,100 1,400 48.3 14.0 -

FY11/2014 前年比 8.2% 2.8% 1.8% 17.4% - - -

FY11/2015会予 前年比 19.9% 39.9% 21.4% 10.2% - - -

連結半期 売上高 営業利益 経常利益 純利益 EPS DPS BPS

(百万円) (円) (円) (円)

1Q-2Q FY11/2014 17,189 669 687 600 - - -

3Q-4Q FY11/2014 18,672 759 1,042 670 - - -

1Q-2Q FY11/2015 21,418 874 1,026 516 - - -

3Q-4Q FY11/2015会予 21,581 1,125 1,073 883 - - -

1Q-2Q FY11/2015 前年比 24.6% 30.5% 49.4% (14.0%) - - -

3Q-4Q FY11/2015会予 前年比 15.6% 48.3% 2.9% 31.8% - - -

出所:会社データ、弊社計算

1.0 エグゼクティブサマリー(2015 年 9 月 24 日)

三つの拡大

アパレル関連資材及び生活産業関連資材のグローバル卸売販売を収益源とするモリトは、①付属品の世界シェア

拡大、②自社ブランド商品の拡大、③事業領域でのM&Aの積極化による企業規模の拡大、以上三つの拡大を通

して、中長期的に増収を続ける一方、収益性を持続的に引き上げていくことを計画している。同社では、2013

年 11 月、海外での事業展開を指揮してきた一坪隆紀氏が代表取締役に就任したのに引き続いて、2014 年 10 月、

米国のジョージア州に本拠を置くアパレル関連資材の製造会社 SCOVILL 社(GSG Fasteners, LLC)を買収し

ている。今後に向けては、これに起因するシナジーを積極的に追及していくと同時に、新たな企業買収案件の検

討及び実施を続けていきたいとのことである。

2015 年 11 月期第 2 四半期累計期間は、売上高 21,418 百万円(前年同期比 24.6%増、4,228 百万円増)、営業利

益 874 百万円(30.5%増、204 百万円増)、営業利益率 4.1%(0.2%ポイント上昇)での着地となった。また、

SCOVILL 社は、2015 年 11 月期第 1 四半期より同社の連結対象となっており、第 2 四半期累計期間における前

年同期比においては、売上高で純増 2,786 百万円、営業利益で純増 98 百万円に及ぶ寄与をもたらした。また、

SCOVILL 社では、営業利益率 3.5%であった一方、欧米で売上高 1,904 百万円(構成比 68%)、アジアで売上

高 882 百万円(32%)を計上した。以上に鑑みれば、SCOVILL 社の新規連結は、同社としての増収・増益に大

きく寄与したものの、営業利益率の観点からは、低下要因をもたらしたと考えられる。ただし、下半期に向けて

は、SCOVILL 社に対して営業利益率 6.5%が見込まれており、営業利益率の観点からも SCOVILL 社の新規連

結は同社の業績動向に寄与していく見通しである。また、2016 年 11 月期以降に向けては、徐々にシナジーの発

生が拡大し、更により大きく同社の業績推移に寄与していくことが期待されている。一方、日本では、収益性向

上に向けての政策が奏功しており、これが同社としての営業利益率を引き上げた。

Page 2: 9837 morito 2015 11 q2 report 2015 09 24 japanesewalden.co.jp/pdf/9837_morito_2015_11_q2_report_2015_09...IR窓口:総務部 株式・IR課 課長 伏野 裕希(080 6228 3066 yuhma.fushino@morito.co.jp)

2

2015 年 11 月期に対する当初の会社予想は据え置かれている。売上高 43,000 百万円(前年比 19.9%増、7,137

百万円増)、営業利益 2,000 百万円(39.9%増、570 百万円増)、営業利益率 4.7%(0.7%ポイント上昇)の見通

しである。一方、SCOVILL 社に対する前提は、売上高 6,000 百万円、営業利益 305 百万円であり、この分だけ、

同社としての業績推移に純増要因をもたらす。また、SCOVILL 社では、営業利益率 5.1%である。SCOVILL

社の買収に際して発生したのれん 3,895 百万円は、20 年間に及んで均等償却されるため、年間償却額 195 百万

円である。また、当然ながら、上述の SCOVILL 社の営業利益は、いずれものれん償却後の数値に言及したもの

である。

IR窓口:総務部 株式・IR課 課長 伏野 裕希(080 6228 3066 [email protected]

2.0 会社概要

アパレル関連資材及び生活産業資材のグローバル卸売販売

商号 モリト株式会社

Web サイト

IR情報

株価情報

設立年月日 1935 年 12 月 17 日

上場年月日 1989 年 7 月 14 日:東京証券取引所 2 部(証券コード:9837)

資本金 3,532 百万円(2015 年 5 月末)

発行済株式数 30,800,000 株、自己株式内数 1,826,506 株(2015 年 5 月末)

特色 アパレル関連資材と生活産業関連資材が売上高をほぼ按分

両者の卸売販売が収益源、特に、アパレル関連資材で高い売上総利益率

企業買収を通して、資材の製造への関与が拡大中

事業内容 Ⅰ. アパレル関連資材

Ⅱ. 生活産業関連資材

代表者 代表取締役社長 一坪 隆紀

主要株主 モリト共栄会 8.55%、クラレ 7.54%、カネエム工業 6.18%(2015 年 5 月末)

本社 大阪市中央区

従業員数 連結 1,308 名、単体 283 名(2015 年 5 月末)

出所:会社データ

Page 3: 9837 morito 2015 11 q2 report 2015 09 24 japanesewalden.co.jp/pdf/9837_morito_2015_11_q2_report_2015_09...IR窓口:総務部 株式・IR課 課長 伏野 裕希(080 6228 3066 yuhma.fushino@morito.co.jp)

3

3.0 業績推移

2015 年 11 月期第 2 四半期累計期間

2015年 11月期第 2四半期累計期間は、売上高 21,418百万円(前年同期比 24.6%増)、営業利益 874百万円(30.5%

増)、経常利益 1,026 百万円(49.4%増)、純利益 516 百万円(14.0%減)での着地となった。また、営業利益率

4.1%(0.2%ポイント上昇)である。当初の会社予想との比較では、売上高で、1,418 百万円(7.1%)の上振れ、

営業利益で 26 百万円(2.9%)の下振れ、経常利益で 126 百万円(14.0%)の上振れ、純利益で 84 百万円(14.0%)

の下振れである。

売上高

0

2,000

4,000

6,000

8,000

1Q

FY1

1/2

01

3

2Q

FY1

1/2

01

3

3Q

FY1

1/2

01

3

4Q

FY1

1/2

01

3

1Q

FY1

1/2

01

4

2Q

FY1

1/2

01

4

3Q

FY1

1/2

01

4

4Q

FY1

1/2

01

4

1Q

FY1

1/2

01

5

2Q

FY1

1/2

01

5

3Q

FY1

1/2

01

5

4Q

FY1

1/2

01

5

日本 アジア 欧米(百万円)

セグメント利益

(100)

0

100

200

300

400

500

600

1Q

FY1

1/2

01

3

2Q

FY1

1/2

01

3

3Q

FY1

1/2

01

3

4Q

FY1

1/2

01

3

1Q

FY1

1/2

01

4

2Q

FY1

1/2

01

4

3Q

FY1

1/2

01

4

4Q

FY1

1/2

01

4

1Q

FY1

1/2

01

5

2Q

FY1

1/2

01

5

3Q

FY1

1/2

01

5

4Q

FY1

1/2

01

5日本 アジア 欧米(百万円)

出所:会社データ、弊社計算

Page 4: 9837 morito 2015 11 q2 report 2015 09 24 japanesewalden.co.jp/pdf/9837_morito_2015_11_q2_report_2015_09...IR窓口:総務部 株式・IR課 課長 伏野 裕希(080 6228 3066 yuhma.fushino@morito.co.jp)

4

第 2 四半期累計期間においては、為替が円安に振れたものの、同社においては、売上高及び営業費用の両方に為

替変動が影響を及ぼすため、営業損益に対する為替レートの変動は、限定的な影響を及ぼすに過ぎなかったとの

ことである。ただし、外貨建ての債権・債務の評価などに起因して、為替が振れた場合には、営業外損益で為替

差損益が発生する。

上述の業績動向においては、会社予想に対して営業外損益が 152 百万円に及んで上振れたことになる。為替が円

安に振れたことに起因して為替差益 66 百万円が発生したことに加えて、想定外のプラス要因が営業外損益で複

数発生したとのことである。一方、特別損失として関係会社整理損 301 百万円が計上されたことが純利益の下振

れの主因である。これは、損益改善に向けての目途が立たない中国での自動車内装品の製造工場を譲渡したこと

に起因するとのことである。

また、アパレル関連資材及び生活産業関連資材のグローバル卸売販売を収益源とする同社は、セグメント情報と

して、地域別の売上高及び損益の動向を四半期毎に開示している。第 2 四半期累計期間における各地域での業績

動向は、下記の通りである。

日本では、売上高 14,021 百万円(4.8%増、642 百万円増)、セグメント利益 689 百万円(25.3%増、139 百万

円増)、セグメント利益率 4.9%(0.8%ポイント上昇)での着地となった。また、売上高構成比 65.5%、セグメ

ント利益構成比 64.7%と、現在の同社の損益は、日本での業績動向に負うところが大きい。また、ここでのセグ

メント利益率の上昇が同社としての営業利益率に上昇をもたらした。一方、商品別の売上高の動向に鑑みれば、

大手アパレル量販店向け付属品、スポーツアパレルメーカー向け付属品、文具・教材向け付属品・製品、カメラ

付属品、以上の貢献が大きかったとのことである。

また、日本においては、季節要因によって四半期の売上高が一定水準以上の影響を受ける一方、これによって損

益面ではより大きな変動が発生する。第 4 四半期(9-11 月)から第 1 四半期(12-2 月)に向けて売上高が調整

するのは、冬季における防寒・保温に向けての流通小売事業の商品(靴の中敷など)への需要が一巡することが

影響を及ぼすとのことである。また、第 2 四半期(3-5 月)に向けては、秋冬物アパレルの付属品の出荷の時期

に当たるため、第 1 四半期(12-2 月)に対して売上高が拡大する。ここでは、Tシャツなどに代表される夏物ア

パレルとの対比でダウンジャケットなどを含む秋冬物アパレルにおける付属品の使用度合いが格段に大きいこ

とが影響を及ぼすとのことである。そして、第 3 四半期(6-8 月)に向けては、これが一巡する。

同社は、中長期的に「グローバル成長企業を目指して」いくことを明らかにしている。ここでの背景の一つとな

っているのは、日本の市場における中長期的な成長ポテンシャルが限定的であることである。また、この日本の

市場で既に一定水準以上の地位を同社が築いていることに鑑みれば、尚更ここでのトップラインの成長を図るこ

とが困難であると考えられよう。従って、日本においては、売上高の規模の拡大を追及するよりも、むしろ収益

性の向上に向けて注力をする方針が採用されており、これが奏功し始めている。具体的には、生活産業関連資材、

特に、自動車に関連する領域での収益性が低水準にあったことに鑑みて、同社は、当該領域において、2014 年

11 月期第 4 四半期より不採算商品の絞り込みや価格改定を本格化してきたとのことである。

Page 5: 9837 morito 2015 11 q2 report 2015 09 24 japanesewalden.co.jp/pdf/9837_morito_2015_11_q2_report_2015_09...IR窓口:総務部 株式・IR課 課長 伏野 裕希(080 6228 3066 yuhma.fushino@morito.co.jp)

5

神戸市に本拠を置き、アパレル副資材の製造及び商業印刷・デザインを手掛ける株式会社マテックスの買収に際

しては、一定のシナジーの発生が期待されている。アパレル副資材とは、洋服の値段表、洗濯表示、製品原産国

のラベルなどを指すのだが、これらの大半に関しては、同社が取扱うアパレル関連資材と親和性が高いとされて

いる。従って、株式会社マテックスを傘下に収めることによって、同社が標榜する「セット販売」の強化を進め

ることができることになる。即ち、これを通して同社は、国内アパレルメーカー各社に対する拡販を進捗させる

ことができるとしている。

また、同社では、2013 年 11 月、海外での事業展開を指揮してきた一坪隆紀氏が代表取締役に就任したのに引き

続いて、2014 年 10 月、米国のジョージア州に本拠を置くアパレル関連資材の製造会社 SCOVILL 社(GSG

Fasteners, LLC)を買収している。同社は、SCOVILL 社の販路を通した新たな取引先への付属品の販売を欧米

で開始すると同時に、日本国内においては、主にジーンズ業界で定評のある“SCOVILL”ブランドの付属品の

拡販を進めているとのことである。更には、SCOVILL 社が、これまで外注に頼っていた資材の一部を同社で生

産・提供することにより、同社の製造ノウハウを活かした高品質な資材の利用が可能となると同時にコスト削減

効果も発生するとのことである。2015 年 7 月 15 日、一坪社長は、決算説明会での発言を通して、SCOVILL 社

の買収は、将来に向けての年間売上高にして 1,000 百万円~2,000 百万円規模以上のシナジーを生み出す可能性

があると示唆している。

一方、2015 年 11 月期第 1 四半期より同社の連結対象となった SCOVILL 社は、第 2 四半期累計期間において、

売上高 2,786 百万円、営業利益 98 百万円、営業利益率 3.5%を計上している。また、欧米で売上高 1,904 百万円

(構成比 68%)、アジアで売上高 882 百万円(32%)である。即ち、この分だけ、SCOVILL 社は、両地域の売

上高に純増をもたらしたことになる。SCOVILL 社の買収に際しては、のれん 3,895 百万円が発生しており、同

社は、これを 20 年間に及んで均等償却するとしている。年間償却額 195 百万円、半期で 97 百万円である。ま

た、上述の業績動向の数値においては、これを差し引いた後の水準に言及している。

アジアでは、第 2 四半期累計期間において、売上高 4,036 百万円(55.3%増、1,437 百万円増)、セグメント利益

196 百万円(23.8%増)、セグメント利益率 4.9%(1.2%ポイント低下)での着地となった。売上高の増加に関

しては、欧米ベビー服メーカー向け付属品やタイ・上海での自動車内装品の取扱い増加が寄与した一方、

SCOVILL 社の新規連結に伴う純増 882 百万円が大きな影響を及ぼした。一方、同時に、これがセグメント利益

率の低下の一因となったと推測される。先述の通り、SCOVILL 社では、営業利益率 3.5%と、アジアでのセグ

メント利益率 4.9%を下回っている。

また、アジアにおける同社の主要拠点は、香港及び上海に所在しており、当該地域では、概算で売上高構成比 70%

とのことである。また、アパレル関連資材へのエクスポージャーが 70%~80%に達していることが特徴となっ

ているとのことである。また、過去 5 年前後に及んで、同社は、持続的に新規顧客開拓を進めてきており、市場

での占有率も右型上がりで推移してきたとされている。ただし、直近の動向においては、この動きにやや頭打ち

感が認められるに至っている模様である。

Page 6: 9837 morito 2015 11 q2 report 2015 09 24 japanesewalden.co.jp/pdf/9837_morito_2015_11_q2_report_2015_09...IR窓口:総務部 株式・IR課 課長 伏野 裕希(080 6228 3066 yuhma.fushino@morito.co.jp)

6

欧米では、売上高 3,359 百万円(177.4%増、2,148 百万円増)、セグメント利益率 180 百万円(67.1%増)、セ

グメント利益率 5.4%(3.5%ポイント低下)である。売上高に関しては、SCOVILL 社の新規連結に伴い純増 1,904

百万円が発生したことに加えて、医療用・ワーキングウェア向け付属品や日系・欧米系自動車メーカー向け自動

車内装品の取扱いが増加したとのことである。先述の通り、SCOVILL 社が営業利益率 3.5%であったことに鑑

みれば、SCOVILL 社の新規連結が欧米におけるセグメント利益率の低下の一因となったと推測されよう。ただ

し、欧米でのセグメント利益率は、第 1 四半期 3.6%、第 2 四半期 7.0%と、時系列的に大きく上昇している。

同社によれば、SCOVILL 社の新規連結当初である第 1 四半期には、一時的に費用が大きくなった側面があると

のことである。

損益計算書(四半期累計、四半期)

損益計算書 連結実績 連結実績 連結実績 連結実績 連結実績 連結実績 連結実績 連結実績

1Q 2Q累計 3Q累計 4Q累計 1Q 2Q累計 3Q累計 4Q累計 前年比

(百万円) 11/2014 11/2014 11/2014 11/2014 11/2015 11/2015 11/2015 11/2015 純増減

売上高 8,346 17,189 25,889 35,862 10,287 21,418 - - +4,228

売上原価 6,191 12,780 19,201 26,603 7,642 15,945 - - +3,164

売上総利益 2,155 4,409 6,688 9,258 2,645 5,473 - - +1,064

販売費及び一般管理費 1,908 3,739 5,768 7,829 2,285 4,598 - - +859

営業利益 247 669 919 1,429 360 874 - - +204

営業外損益 39 17 109 300 70 152 - - +135

経常利益 286 687 1,028 1,729 430 1,026 - - +339

特別損益 113 329 456 182 178 (75) - - (405)

税金等調整前純利益 400 1,016 1,485 1,912 609 951 - - (65)

法人税等合計 131 416 445 642 258 434 - - +18

純利益 268 600 1,040 1,270 350 516 - - (83)

売上高伸び率 +16.1% +10.8% +9.8% +8.2% +23.3% +24.6% - - -

営業利益伸び率 +48.0% +11.7% +11.3% +2.8% +45.7% +30.5% - - -

経常利益伸び率 (5.9%) (17.3%) (8.3%) +1.8% +50.3% +49.4% - - -

純利益伸び率 +41.8% +19.0% +51.2% +17.4% +30.6% (14.0%) - - -

売上原価率 74.2% 74.4% 74.2% 74.2% 74.3% 74.4% - - +0.1%

売上総利益率 25.8% 25.6% 25.8% 25.8% 25.7% 25.6% - - (0.1%)

販管費売上高比率 22.9% 21.8% 22.3% 21.8% 22.2% 21.5% - - (0.3%)

営業利益率 3.0% 3.9% 3.6% 4.0% 3.5% 4.1% - - +0.2%

経常利益率 3.4% 4.0% 4.0% 4.8% 4.2% 4.8% - - +0.8%

純利益率 3.2% 3.5% 4.0% 3.5% 3.4% 2.4% - - (1.1%)

法人税等合計 / 税金等調整前純利益 33.0% 40.9% 30.0% 33.6% 42.5% 45.7% - - +4.7%

損益計算書 連結実績 連結実績 連結実績 連結実績 連結実績 連結実績 連結実績 連結実績

1Q 2Q 3Q 4Q 1Q 2Q 3Q 4Q 前年比

(百万円) 11/2014 11/2014 11/2014 11/2014 11/2015 11/2015 11/2015 11/2015 純増減

売上高 8,346 8,842 8,699 9,973 10,287 11,130 - - +2,287

売上原価 6,191 6,589 6,420 7,402 7,642 8,302 - - +1,713

売上総利益 2,155 2,253 2,279 2,570 2,645 2,827 - - +573

販売費及び一般管理費 1,908 1,830 2,029 2,060 2,285 2,313 - - +482

営業利益 247 422 249 509 360 514 - - +91

営業外損益 39 (22) 91 191 70 82 - - +104

経常利益 286 400 341 700 430 596 - - +195

特別損益 113 215 127 (273) 178 (254) - - (470)

税金等調整前純利益 400 616 468 427 609 341 - - (274)

法人税等合計 131 284 29 197 258 175 - - (108)

純利益 268 332 439 230 350 166 - - (165)

売上高伸び率 +16.1% +6.2% +7.7% +4.3% +23.3% +25.9% - - -

営業利益伸び率 +48.0% (2.3%) +10.3% (9.7%) +45.7% +21.6% - - -

経常利益伸び率 (5.9%) (23.9%) +17.3% +21.5% +50.3% +48.8% - - -

純利益伸び率 +41.8% +5.3% +139.9% (41.6%) +30.6% (49.9%) - - -

売上原価率 74.2% 74.5% 73.8% 74.2% 74.3% 74.6% - - +0.1%

売上総利益率 25.8% 25.5% 26.2% 25.8% 25.7% 25.4% - - (0.1%)

販管費売上高比率 22.9% 20.7% 23.3% 20.7% 22.2% 20.8% - - +0.1%

営業利益率 3.0% 4.8% 2.9% 5.1% 3.5% 4.6% - - (0.2%)

経常利益率 3.4% 4.5% 3.9% 7.0% 4.2% 5.4% - - +0.8%

純利益率 3.2% 3.8% 5.1% 2.3% 3.4% 1.5% - - (2.3%)

法人税等合計 / 税金等調整前純利益 33.0% 46.1% 6.2% 46.1% 42.5% 51.4% - - +5.2%

出所:会社データ、弊社計算

Page 7: 9837 morito 2015 11 q2 report 2015 09 24 japanesewalden.co.jp/pdf/9837_morito_2015_11_q2_report_2015_09...IR窓口:総務部 株式・IR課 課長 伏野 裕希(080 6228 3066 yuhma.fushino@morito.co.jp)

7

報告セグメント(四半期累計、四半期)

報告セグメント 連結実績 連結実績 連結実績 連結実績 連結実績 連結実績 連結実績 連結実績

1Q 2Q累計 3Q累計 4Q累計 1Q 2Q累計 3Q累計 4Q累計 前年比

(百万円) 11/2014 11/2014 11/2014 11/2014 11/2015 11/2015 11/2015 11/2015 純増減

日本 6,336 13,378 20,057 27,427 6,713 14,021 - - +642

アジア 1,432 2,599 4,045 5,919 1,969 4,036 - - +1,437

欧米 578 1,211 1,786 2,515 1,605 3,359 - - +2,148

売上高 8,346 17,189 25,889 35,862 10,287 21,418 - - +4,228

日本 +11.3% +7.8% +8.0% +6.6% +5.9% +4.8% - - -

アジア +29.8% +15.0% +10.0% +7.8% +37.5% +55.3% - - -

欧米 +48.3% +43.5% +33.5% +29.9% +177.6% +177.4% - - -

売上高(前年比) +16.1% +10.8% +9.8% +8.2% +23.3% +24.6% - - -

日本 75.9% 77.8% 77.5% 76.5% 65.3% 65.5% - - -

アジア 17.2% 15.1% 15.6% 16.5% 19.1% 18.8% - - -

欧米 6.9% 7.0% 6.9% 7.0% 15.6% 15.7% - - -

売上高(構成比) 100.0% 100.0% 100.0% 100.0% 100.0% 100.0% - - -

日本 196 550 687 1,194 304 689 - - +139

アジア 118 158 260 373 114 196 - - +37

欧米 35 108 161 186 58 180 - - +72

セグメント利益 350 816 1,109 1,754 478 1,066 - - +249

調整額 (103) (146) (189) (325) (118) (192) - - (45)

営業利益 247 669 919 1,429 360 874 - - +204

日本 +12.6% (20.2%) (22.7%) (11.5%) +54.9% +25.3% - - -

アジア +42.1% +191.7% +70.9% +18.3% (2.7%) +23.8% - - -

欧米 - - - +518.1% +65.3% +67.1% - - -

セグメント利益(前年比) +45.7% +11.2% +6.6% +3.5% +36.5% +30.5% - - -

日本 3.1% 4.1% 3.4% 4.4% 4.5% 4.9% - - +0.8%

アジア 8.2% 6.1% 6.4% 6.3% 5.8% 4.9% - - (1.2%)

欧米 6.1% 8.9% 9.0% 7.4% 3.6% 5.4% - - (3.5%)

営業利益率 3.0% 3.9% 3.6% 4.0% 3.5% 4.1% - - +0.2%

報告セグメント 連結実績 連結実績 連結実績 連結実績 連結実績 連結実績 連結実績 連結実績

1Q 2Q 3Q 4Q 1Q 2Q 3Q 4Q 前年比

(百万円) 11/2014 11/2014 11/2014 11/2014 11/2015 11/2015 11/2015 11/2015 純増減

日本 6,336 7,042 6,678 7,370 6,713 7,308 - - +265

アジア 1,432 1,167 1,445 1,873 1,969 2,067 - - +900

欧米 578 632 575 728 1,605 1,754 - - +1,121

売上高 8,346 8,842 8,699 9,973 10,287 11,130 - - +2,287

日本 +11.3% +4.9% +8.3% +3.1% +5.9% +3.8% - - -

アジア +29.8% +0.8% +2.0% +3.4% +37.5% +77.1% - - -

欧米 +48.3% +39.4% +16.3% +22.1% +177.6% +177.2% - - -

売上高(前年比) +16.1% +6.2% +7.7% +4.3% +23.3% +25.9% - - -

日本 75.9% 79.6% 76.8% 73.9% 65.3% 65.7% - - -

アジア 17.2% 13.2% 16.6% 18.8% 19.1% 18.6% - - -

欧米 6.9% 7.2% 6.6% 7.3% 15.6% 15.8% - - -

売上高(構成比) 100.0% 100.0% 100.0% 100.0% 100.0% 100.0% - - -

日本 196 353 137 507 304 384 - - +31

アジア 118 40 102 112 114 81 - - +40

欧米 35 72 53 25 58 122 - - +49

セグメント利益 350 466 292 645 478 588 - - +121

調整額 (103) (43) (42) (135) (118) (73) - - (30)

営業利益 247 422 249 509 360 514 - - +91

日本 +12.6% (31.3%) (31.4%) +10.2% +54.9% +8.8% - - -

アジア +42.1% - +4.0% (31.0%) (2.7%) +101.1% - - -

欧米 - +809.7% +526.8% (18.9%) +65.3% +68.0% - - -

セグメント利益(前年比) +45.7% (5.6%) (4.4%) (1.4%) +36.5% +26.0% - - -

日本 3.1% 5.0% 2.1% 6.9% 4.5% 5.3% - - +0.2%

アジア 8.2% 3.5% 7.1% 6.0% 5.8% 3.9% - - +0.5%

欧米 6.1% 11.5% 9.3% 3.5% 3.6% 7.0% - - (4.5%)

営業利益率 3.0% 4.8% 2.9% 5.1% 3.5% 4.6% - - (0.2%)

出所:会社データ、弊社計算

Page 8: 9837 morito 2015 11 q2 report 2015 09 24 japanesewalden.co.jp/pdf/9837_morito_2015_11_q2_report_2015_09...IR窓口:総務部 株式・IR課 課長 伏野 裕希(080 6228 3066 yuhma.fushino@morito.co.jp)

8

貸借対照表(四半期)

貸借対照表 連結実績 連結実績 連結実績 連結実績 連結実績 連結実績 連結実績 連結実績

1Q 2Q 3Q 4Q 1Q 2Q 3Q 4Q 前年比

(百万円) 11/2014 11/2014 11/2014 11/2014 11/2015 11/2015 11/2015 11/2015 純増減

現金及び預金 6,546 7,934 7,669 7,862 7,580 8,220 - - +286

受取手形及び売掛金 9,139 9,826 9,666 10,388 10,559 10,653 - - +827

たな卸資産 4,010 3,791 4,083 4,557 5,172 4,750 - - +959

その他 1,011 1,196 1,229 1,409 1,486 1,221 - - +24

流動資産 20,708 22,749 22,648 24,218 24,798 24,847 - - +2,097

有形固定資産 9,566 9,647 9,696 10,111 10,350 10,382 - - +735

無形固定資産 443 1,229 1,214 4,701 5,020 5,400 - - +4,171

投資その他の資産合計 5,340 5,605 5,404 6,562 7,034 6,984 - - +1,379

固定資産 15,351 16,482 16,316 21,375 22,405 22,767 - - +6,285

資産合計 36,059 39,231 38,965 45,593 47,203 47,614 - - +8,382

支払手形及び買掛金 3,997 4,200 4,256 4,588 4,879 4,486 - - +286

短期借入金 350 1,049 939 5,335 5,395 5,345 - - +4,295

その他 1,190 1,626 1,353 1,959 1,609 2,020 - - +393

流動負債 5,538 6,876 6,549 11,883 11,883 11,852 - - +4,975

長期借入金 - 1,314 1,193 911 818 724 - - (590)

その他 2,695 2,936 2,963 3,309 3,506 3,557 - - +620

固定負債 2,695 4,251 4,156 4,221 4,324 4,281 - - +30

負債合計 8,233 11,127 10,706 16,104 16,208 16,133 - - +5,005

株主資本 26,912 27,288 27,455 27,610 27,830 27,996 - - +708

その他合計 913 815 802 1,877 3,165 3,484 - - +2,669

純資産 27,826 28,103 28,258 29,488 30,995 31,480 - - +3,377

負債純資産合計 36,059 39,231 38,965 45,593 47,203 47,614 - - +8,382

自己資本 27,826 28,103 28,258 29,488 30,995 31,480 - - +3,377

有利子負債 350 2,364 2,132 6,247 6,213 6,069 - - +3,705

ネットデット (6,196) (5,570) (5,536) (1,615) (1,366) (2,151) - - +3,419

自己資本比率 77.2% 71.6% 72.5% 64.7% 65.7% 66.1% - - -

ネットデットエクイティ比率 (23.0%) (20.4%) (20.2%) (5.9%) (4.9%) (7.7%) - - -

ROE (12ヶ月) 4.3% 4.3% 5.2% 4.5% 4.6% 4.0% - - -

ROA (12ヶ月) 4.8% 4.2% 4.3% 4.2% 4.5% 4.8% - - -

当座比率 283% 258% 265% 154% 153% 159% - - -

流動比率 374% 331% 346% 204% 209% 210% - - -

在庫回転日数 59 53 58 56 62 52 - - -

在庫回転率 6.2 7.0 6.3 6.5 5.9 7.0 - - -

出所:会社データ、弊社計算

キャッシュフロー計算書(四半期累計)

キャッシュフロー計算書 連結実績 連結実績 連結実績 連結実績 連結実績 連結実績 連結実績 連結実績

1Q 2Q累計 3Q累計 4Q累計 1Q 2Q累計 3Q累計 4Q累計 前年比

(百万円) 11/2014 11/2014 11/2014 11/2014 11/2015 11/2015 11/2015 11/2015 純増減

営業活動によるキャッシュフロー - 247 - 1,123 - 799 - - +551

投資活動によるキャッシュフロー - (643) - (5,865) - (213) - - +429

営業活動CF+投資活動CF - (395) - (4,741) - 585 - - +981

財務活動によるキャッシュフロー - 1,350 - 4,981 - (444) - - (1,795)

出所:会社データ、弊社計算

Page 9: 9837 morito 2015 11 q2 report 2015 09 24 japanesewalden.co.jp/pdf/9837_morito_2015_11_q2_report_2015_09...IR窓口:総務部 株式・IR課 課長 伏野 裕希(080 6228 3066 yuhma.fushino@morito.co.jp)

9

2015 年 11 月期に対する会社予想と実績

連結通期 発表日 イベント 売上高 営業利益 経常利益 純利益

(百万円)

FY11/2015会予 2015年1月14日 4Q決算発表 43,000 2,000 2,100 1,400

FY11/2015会予 2015年4月10日 1Q決算発表 43,000 2,000 2,100 1,400

増減額 0 0 0 0

増減率 0.0% 0.0% 0.0% 0.0%

FY11/2015会予 2015年7月10日 2Q決算発表 43,000 2,000 2,100 1,400

増減額 0 0 0 0

増減率 0.0% 0.0% 0.0% 0.0%

FY11/2015会予 2015年1月14日 4Q決算発表 43,000 2,000 2,100 1,400

FY11/2015会予 2015年7月10日 2Q決算発表 43,000 2,000 2,100 1,400

増減額 0 0 0 0

増減率 0.0% 0.0% 0.0% 0.0%

連結半期 発表日 イベント 売上高 営業利益 経常利益 純利益

(百万円)

1Q-2Q FY11/2015会予 2015年1月14日 4Q決算発表 20,000 900 900 600

1Q-2Q FY11/2015会予 2015年4月10日 1Q決算発表 20,000 900 900 600

増減額 0 0 0 0

増減率 0.0% 0.0% 0.0% 0.0%

1Q-2Q FY11/2015実績 2015年7月10日 2Q決算発表 21,418 874 1,026 516

増減額 1,418 (26) 126 (84)

増減率 7.1% (2.9%) 14.0% (14.0%)

1Q-2Q FY11/2015会予 2015年1月14日 4Q決算発表 20,000 900 900 600

1Q-2Q FY11/2015実績 2015年7月10日 2Q決算発表 21,418 874 1,026 516

増減額 1,418 (26) 126 (84)

増減率 7.1% (2.9%) 14.0% (14.0%)

連結半期 発表日 イベント 売上高 営業利益 経常利益 純利益

(百万円)

3Q-4Q FY11/2015会予 2015年1月14日 4Q決算発表 23,000 1,100 1,200 800

3Q-4Q FY11/2015会予 2015年4月10日 1Q決算発表 23,000 1,100 1,200 800

増減額 0 0 0 0

増減率 0.0% 0.0% 0.0% 0.0%

3Q-4Q FY11/2015会予 2015年7月10日 2Q決算発表 21,582 1,126 1,074 884

増減額 (1,418) 26 (126) 84

増減率 (6.2%) 2.4% (10.5%) 10.5%

3Q-4Q FY11/2015会予 2015年1月14日 4Q決算発表 23,000 1,100 1,200 800

3Q-4Q FY11/2015会予 2015年7月10日 2Q決算発表 21,582 1,126 1,074 884

増減額 (1,418) 26 (126) 84

増減率 (6.2%) 2.4% (10.5%) 10.5%

出所:会社データ、弊社計算

Page 10: 9837 morito 2015 11 q2 report 2015 09 24 japanesewalden.co.jp/pdf/9837_morito_2015_11_q2_report_2015_09...IR窓口:総務部 株式・IR課 課長 伏野 裕希(080 6228 3066 yuhma.fushino@morito.co.jp)

10

2015 年 11 月期会社予想

2015 年 11 月期に対する当初の会社予想は据え置かれている。売上高 43,000 百万円(前年比 19.9%増)、営業利

益 2,000 百万円(39.9%増)、経常利益 2,100 百万円(21.4%増)、純利益 1,400 百万円(10.2%増)の見通しで

ある。また、1 株当たり配当金予定 14.0 円(配当性向 29.0%)も据え置かれている。2014 年 11 月期の実績であ

る 12.5 円(配当性向 28.5%、DOE1.2%)との比較では、1.5 円の増配となる。

同社が標榜する配当政策においては、①持続的配当の実現、②DOE1.0%を維持、③基準配当性向 30%、以上

が掲げられており、これに沿った配当が実施される見通しである。

売上高及び営業利益率

7,1

87

8,3

23

8,0

76

9,5

58

8,3

46

8,8

42

8,6

99

9,9

73

10

,28

7

11

,13

0

10

,79

0

10

,79

0

2.3%

5.2%2.8%

5.9%

3.0%4.8%

2.9%5.1%

3.5%4.6% 5.2% 5.2%

(10.0%)

(5.0%)

0.0%

5.0%

10.0%

0

5,000

10,000

15,000

1Q

FY1

1/2

01

3

2Q

FY1

1/2

01

3

3Q

FY1

1/2

01

3

4Q

FY1

1/2

01

3

1Q

FY1

1/2

01

4

2Q

FY1

1/2

01

4

3Q

FY1

1/2

01

4

4Q

FY1

1/2

01

4

1Q

FY1

1/2

01

5

2Q

FY1

1/2

01

5

3Q

FY1

1/2

01

5

4Q

FY1

1/2

01

5

売上高(百万円) 営業利益率(%)

出所:会社データ、弊社計算(2015 年 11 月期第 3 四半期予想、第 4 四半期予想:下半期会社予想を均等に按分)

上述の会社予想に鑑みれば、2014 年 11 月期から 2015 年 11 月期に向けて、売上高で純増 7,137 百万円、営業利

益で純増 570 百万円が見込まれていることになる。一方、2015 年 11 月期第 1 四半期から新規に連結対象となっ

た SCOVILL 社に対しては、売上高 6,000 百万円、営業利益 305 百万円(のれん償却後)が見込まれている。ま

た、2014 年 11 月期第 3 四半期より新規に連結対象となった株式会社マテックスに対しては、売上高 1,900 百万

円、営業損失 18 百万円(のれん償却後)が見込まれている。単純に計算した場合、同社としての営業利益にお

ける純増の過半が SCOVILL 社の新規連結によってもたらされることになる。

特に、下半期に向けては、SCOVILL 社の新規連結による寄与が大きくなる見通しである。同社が示唆するとこ

ろに基づけば、第 2 四半期累計期間(上半期)において、売上高 2,786 百万円、営業利益 98 百万円(のれん償

却後)、営業利益率 3.5%であったのに対して、下半期に向けては、売上高 3,214 百万円、営業利益 208 百万円(の

れん償却後)、営業利益率 6.5%が見込まれていることになる。

Page 11: 9837 morito 2015 11 q2 report 2015 09 24 japanesewalden.co.jp/pdf/9837_morito_2015_11_q2_report_2015_09...IR窓口:総務部 株式・IR課 課長 伏野 裕希(080 6228 3066 yuhma.fushino@morito.co.jp)

11

中長期業績見通し

同社は、中長期的に増収を続ける一方、ROEを持続的に引き上げていくことを計画している。これを達成する

に当たって同社が標榜しているのは、三つの拡大である。即ち、①付属品の世界シェア拡大、②自社ブランド商

品の拡大、③事業領域でのM&Aの積極化による企業規模の拡大である。

中長期業績見通し

30

,82

3

31

,11

6

31

,52

1

33

,14

5

35

,86

2

43

,00

03.1%

2.3%3.2%

4.1% 4.5% 5.0%

(5.0%)

0.0%

5.0%

10.0%

15.0%

0

50,000

100,000

150,000

FY1

1/2

01

0

FY1

1/2

01

1

FY1

1/2

01

2

FY1

1/2

01

3

FY1

1/2

01

4

FY1

1/2

01

5

FY1

1/2

01

6

FY1

1/2

01

7

FY1

1/2

01

8

FY1

1/2

01

9

FY1

1/2

02

0

FY1

1/2

02

1

FY1

1/2

02

2

FY1

1/2

02

3

FY1

1/2

02

4

FY1

1/2

02

5

売上高(百万円) ROE(%)

出所:会社データ、弊社計算

まず、①付属品の世界シェア拡大に関しては、基本的に海外でのシェア拡大に言及しているものであると考えら

れる。例えば、国内のアパレル関連資材に関しては、既に一定の地位を築いているため、更なるシェアの拡大の

余地が限定的とも考えられる一方、海外には未だ大きな開拓余地が残されている。更に、海外では、国内の様に

中間マージンが発生する度合いが低いため、同社としては、国内以上に高いマージンを追及していくことが可能

となるとされている。

また、①付属品の世界シェア拡大及び②自社ブランド商品の拡大を促すのが、③事業領域でのM&Aの積極化に

よる企業規模の拡大であると考えられる。例えば、先述通り、2014 年 10 月、同社は、米国のジョージア州に本

拠を置くアパレル関連資材の製造会社 SCOVILL 社を買収している。同社は、これを通して、同社としての欧米

アパレルメーカーへの新たな販路を獲得したことになる一方、新たな生産拠点も獲得したことになる。前者が、

①付属品の世界シェア拡大を促す一方、後者は、②自社ブランド商品の拡大に寄与できる可能性があると考えら

よう。

Page 12: 9837 morito 2015 11 q2 report 2015 09 24 japanesewalden.co.jp/pdf/9837_morito_2015_11_q2_report_2015_09...IR窓口:総務部 株式・IR課 課長 伏野 裕希(080 6228 3066 yuhma.fushino@morito.co.jp)

12

4.0 ビジネスモデル

アパレル関連資材及び生活産業資材のグローバル卸売販売

同社は、アパレル関連資材及び生活産業関連資材のグローバル卸売販売を収益源としている。また、前者及び後

者が、それぞれ、同社の売上高をほぼ均等に按分しているとのことである。一方、売上総利益率では、アパレル

関連資材が生活産業資材関連以上に高い水準にあるとされている。

また、そもそも商社である同社は、企業買収を通して自社での資材の製造への関与を深めてきている。概算で、

これに係る部分で売上高構成比 15%、純粋な商社としての事業展開で売上高構成比 85%とのことである。現状、

そもそも商社である同社の損益は、商社としての損益に依存する傾向が強く、製造業者としての収益性は低く留

まっている模様である。ただし、それだけに将来に向けての改善余地が大きいとも考えられよう。

アパレル資材関連事業と生活産業資材関連事業

出所:会社データ

一方、2011 年 11 月期から 2014 年 11 月期に至る経緯においては、海外市場の開拓が着実に進捗している。売上

高構成比の推移としては、日本が 82.4%→76.5%、アジアが 12.7%→16.5%、欧米が 4.9%→7.0%である。また、

アジアでのセグメント利益率は、国内以上に高い水準で推移しており、2014 年 11 月期においては、日本が 4.4%

であったの対して、アジアでは、6.3%であった。また、2013 年 11 月期から 2014 年 11 月期に向けてセグメン

ト利益率が大幅に向上した欧州では、2014 年 11 月期に対して、アジア以上に高い 7.4%での着地となっている。

基本的に、国内の市場における同社は、既に一定の地位を築いていることなどから、市場の成長を上回る成長を

遂げるポテンシャルが限定的である一方、海外の市場には、未だ大きな拡大余地が残されている。また、日本以

上に海外でのセグメント利益率が高くなっている要因の一つには、国内における旧態依然とした非効率で重層的

な商流を回避することが困難であることが挙げられる。海外では、アパレルメーカーの現地の縫製工場に資材を

直納するケースなどもあり、ここでは、中間マージンの発生の余地がなく、同社のマージンのみが発生する。

Page 13: 9837 morito 2015 11 q2 report 2015 09 24 japanesewalden.co.jp/pdf/9837_morito_2015_11_q2_report_2015_09...IR窓口:総務部 株式・IR課 課長 伏野 裕希(080 6228 3066 yuhma.fushino@morito.co.jp)

13

そもそも、同社においてマージンが発生する源泉は、販売能力を持たない小規模事業者が製造する各種の資材を

納品先に対して効率的に販売できるところにある。同社の売上高の過半が日本国内各地に所在するこれらの小規

模事業者から調達されているとのことである。また、これらの小規模事業者からすれば、同社が圧倒的な販売先

になっていることも多々あり、長期間に及んで持続的な取引が行われているところがほとんどとのことである。

また、アパレル関連資材に関しては、海外での売上高に関しても、ここから調達した資材が過半を占めていると

されている。

地域別売上高構成比、セグメント利益率

売上高構成比 セグメント利益率

82.4% 82.5% 77.6% 76.5%

12.7% 12.5% 16.6% 16.5%

4.9% 5.0% 5.8% 7.0%

0%

50%

100%

FY11/2011 FY11/2012 FY11/2013 FY11/2014

欧米 アジア 日本

5.8%4.8% 5.2%

4.4%

9.4%8.6%

5.7%6.3%

3.7%3.1%

1.6%

7.4%

0.0%

5.0%

10.0%

FY11/2011 FY11/2012 FY11/2013 FY11/2014

日本 アジア 欧米

出所:会社データ、弊社計算

アパレル関連資材の卸売販売に関しては、グローバルベースでも寡占化が進んでおり、同社、YKK株式会社、

ドイツの老舗プリムグループ、以上の 3 社が市場をほぼ按分しているとされている。商品としてのアパレル関連

資材自体にさほどの差別化要因が内在する訳ではない一方、ニーズに合わせた安定的かつ適時のデリバリーなど、

納入先からの要望は多岐に亘っている。これらのすべてに適応できる卸売業者のみが生き残ってきたのだが、同

社は、その一つであるとされている。

また、アパレル関連資材の納入先であるアパレルメーカー各社では、特定の資材を複数購買するのではなく、特

定の最終製品に用いられる資材を特定の業者から仕入れる傾向があるとのことである。例えば、ダウンジャケッ

トのボタンに関しては、同社から 100%調達する一方、ジーンズのボタンは、YKK株式会社から 100%調達し

ている大手アパレルメーカーが存在するとのことである。従って、個別のアパレルメーカーの売上高動向以上に、

個別のアパレルメーカーの個別の最終製品の売上高動向が同社の売上高動向に直接的な影響を及ぼす傾向があ

るとのことである。

Page 14: 9837 morito 2015 11 q2 report 2015 09 24 japanesewalden.co.jp/pdf/9837_morito_2015_11_q2_report_2015_09...IR窓口:総務部 株式・IR課 課長 伏野 裕希(080 6228 3066 yuhma.fushino@morito.co.jp)

14

アパレル資材関連事業

生活産業資材関連事業

出所:会社データ

Page 15: 9837 morito 2015 11 q2 report 2015 09 24 japanesewalden.co.jp/pdf/9837_morito_2015_11_q2_report_2015_09...IR窓口:総務部 株式・IR課 課長 伏野 裕希(080 6228 3066 yuhma.fushino@morito.co.jp)

15

5.0 財務諸表

損益計算書

損益計算書 連結実績 連結実績 連結実績 連結実績 連結実績 連結会予

通期 通期 通期 通期 通期 通期 前年比

(百万円) 11/2010 11/2011 11/2012 11/2013 11/2014 11/2015 純増減

売上高 30,823 31,116 31,521 33,145 35,862 43,000 +7,137

売上原価 22,643 22,994 23,393 24,655 26,603 - -

売上総利益 8,180 8,122 8,128 8,489 9,258 - -

販売費及び一般管理費 6,738 6,615 6,738 7,098 7,829 - -

営業利益 1,441 1,506 1,389 1,390 1,429 2,000 +570

営業外損益 (128) (169) 15 308 300 100 (200)

経常利益 1,313 1,337 1,405 1,699 1,729 2,100 +370

特別損益 (128) (248) (81) 33 182 - -

税金等調整前純利益 1,184 1,088 1,323 1,733 1,912 - -

法人税等合計 453 540 533 651 642 - -

純利益 720 542 787 1,081 1,270 1,400 +129

売上高伸び率 +2.7% +1.0% +1.3% +5.2% +8.2% +19.9% -

営業利益伸び率 +69.7% +4.5% (7.7%) +0.1% +2.8% +39.9% -

経常利益伸び率 +104.9% +1.8% +5.1% +20.9% +1.8% +21.4% -

純利益伸び率 +273.8% (24.7%) +45.3% +37.3% +17.4% +10.2% -

売上原価率 73.5% 73.9% 74.2% 74.4% 74.2% - -

売上総利益率 26.5% 26.1% 25.8% 25.6% 25.8% - -

販管費売上高比率 21.9% 21.3% 21.4% 21.4% 21.8% - -

営業利益率 4.7% 4.8% 4.4% 4.2% 4.0% 4.7% +0.7%

経常利益率 4.3% 4.3% 4.5% 5.1% 4.8% 4.9% +0.1%

純利益率 2.3% 1.7% 2.5% 3.3% 3.5% 3.3% (0.3%)

法人税等合計 / 税金等調整前純利益 38.3% 49.7% 40.3% 37.6% 33.6% - -

出所:会社データ、弊社計算

1 株当たりデータ

1株当たりデータ 連結実績 連結実績 連結実績 連結実績 連結実績 連結会予

(株式分割調整前) 通期 通期 通期 通期 通期 通期 前年比

(円) 11/2010 11/2011 11/2012 11/2013 11/2014 11/2015 純増減

期末発行済株式数 (千株) 15,400 15,400 15,400 15,400 30,800 - -

純利益 / EPS (千株) 14,724 14,640 14,537 14,486 28,972 - -

期末自己株式数 (千株) 741 843 914 913 1,826 - -

1株当たり純利益 48.9 37.1 54.2 74.7 43.9 48.3 -

(潜在株式調整後) - - - - - - -

1株当たり純資産 1,618.0 1,638.3 1,718.2 1,888.1 1,017.8 - -

1株当たり配当金 15.5 16.0 17.0 20.0 12.5 14.0 -

配当性向 31.7% 43.2% 31.4% 26.8% 28.5% 29.0% -

1株当たりデータ 連結実績 連結実績 連結実績 連結実績 連結実績 連結会予

(株式分割調整後) 通期 通期 通期 通期 通期 通期 前年比

(円) 11/2010 11/2011 11/2012 11/2013 11/2014 11/2015 純増減

株式分割ファクター 2 2 2 2 1 - -

1株当たり純利益 24.5 18.5 27.1 37.3 43.9 - -

1株当たり純資産 809.0 819.1 859.1 944.1 1,017.8 - -

1株当たり配当金 7.8 8.0 8.5 10.0 12.5 - -

出所:会社データ、弊社計算

Page 16: 9837 morito 2015 11 q2 report 2015 09 24 japanesewalden.co.jp/pdf/9837_morito_2015_11_q2_report_2015_09...IR窓口:総務部 株式・IR課 課長 伏野 裕希(080 6228 3066 yuhma.fushino@morito.co.jp)

16

報告セグメント

報告セグメント 連結実績 連結実績 連結実績 連結実績 連結実績 連結会予

通期 通期 通期 通期 通期 通期 前年比

(百万円) 11/2010 11/2011 11/2012 11/2013 11/2014 11/2015 純増減

日本 - 25,651 26,007 25,718 27,427 - -

アジア - 3,949 3,934 5,491 5,919 - -

欧米 - 1,515 1,579 1,935 2,515 - -

売上高 30,823 31,116 31,521 33,145 35,862 43,000 +7,137

日本 - - +1.4% (1.1%) +6.6% - -

アジア - - (0.4%) +39.6% +7.8% - -

欧米 - - +4.2% +22.6% +29.9% - -

売上高(前年比) +2.7% +1.0% +1.3% +5.2% +8.2% +19.9% -

日本 - 82.4% 82.5% 77.6% 76.5% - -

アジア - 12.7% 12.5% 16.6% 16.5% - -

欧米 - 4.9% 5.0% 5.8% 7.0% - -

売上高(構成比) 100.0% 100.0% 100.0% 100.0% 100.0% 100.0% -

日本 - 1,483 1,258 1,349 1,194 - -

アジア - 372 336 315 373 - -

欧米 - 56 48 30 186 - -

セグメント利益 - 1,912 1,643 1,695 1,754 - -

調整額 - (406) (253) (304) (325) - -

営業利益 1,441 1,506 1,389 1,390 1,429 2,000 +570

日本 - - (15.2%) +7.2% (11.5%) - -

アジア - - (9.5%) (6.2%) +18.3% - -

欧米 - - (14.0%) (37.5%) +518.1% - -

セグメント利益(前年比) - - (14.1%) +3.2% +3.5% - -

日本 - 77.6% 76.6% 79.6% 68.1% - -

アジア - 19.5% 20.5% 18.6% 21.3% - -

欧米 - 2.9% 2.9% 1.8% 10.6% - -

セグメント利益(構成比) 100.0% 100.0% 100.0% 100.0% 100.0% 100.0% -

日本 - 5.8% 4.8% 5.2% 4.4% - -

アジア - 9.4% 8.6% 5.7% 6.3% - -

欧米 - 3.7% 3.1% 1.6% 7.4% - -

営業利益率 4.7% 4.8% 4.4% 4.2% 4.0% 4.7% +0.7%

出所:会社データ、弊社計算

Page 17: 9837 morito 2015 11 q2 report 2015 09 24 japanesewalden.co.jp/pdf/9837_morito_2015_11_q2_report_2015_09...IR窓口:総務部 株式・IR課 課長 伏野 裕希(080 6228 3066 yuhma.fushino@morito.co.jp)

17

貸借対照表

貸借対照表 連結実績 連結実績 連結実績 連結実績 連結実績 連結会予

通期 通期 通期 通期 通期 通期 前年比

(百万円) 11/2010 11/2011 11/2012 11/2013 11/2014 11/2015 純増減

現金及び預金 6,368 5,724 6,566 6,822 7,862 - -

受取手形及び売掛金 8,814 9,243 8,879 9,445 10,388 - -

たな卸資産 2,462 2,706 3,153 3,462 4,557 - -

その他 823 760 670 970 1,409 - -

流動資産 18,467 18,434 19,269 20,700 24,218 - -

有形固定資産 8,406 8,252 8,456 9,200 10,111 - -

無形固定資産 69 62 284 383 4,701 - -

投資その他の資産合計 4,281 4,939 4,766 5,528 6,562 - -

固定資産 12,758 13,253 13,507 15,112 21,375 - -

資産合計 31,225 31,688 32,777 35,813 45,593 - -

支払手形及び買掛金 3,508 3,693 3,548 3,801 4,588 - -

短期借入金 400 350 350 350 5,335 - -

その他 1,360 1,374 1,585 1,571 1,959 - -

流動負債 5,269 5,417 5,483 5,722 11,883 - -

長期借入金 - - - - 911 - -

その他 2,205 2,384 2,404 2,738 3,309 - -

固定負債 2,205 2,384 2,404 2,738 4,221 - -

負債合計 7,474 7,802 7,888 8,460 16,104 - -

株主資本 25,192 25,446 25,929 26,805 27,610 - -

その他合計 (1,440) (1,559) (1,040) 546 1,877 - -

純資産 23,751 23,886 24,889 27,352 29,488 - -

負債純資産合計 31,225 31,688 32,777 35,813 45,593 - -

自己資本 23,717 23,848 24,889 27,352 29,488 - -

有利子負債 400 350 350 350 6,247 - -

ネットデット (5,968) (5,374) (6,216) (6,472) (1,615) - -

自己資本比率 76.0% 75.3% 75.9% 76.4% 64.7% - -

ネットデットエクイティ比率 (23.7%) (21.1%) (24.0%) (24.1%) (5.9%) - -

ROE (12ヶ月) 3.1% 2.3% 3.2% 4.1% 4.5% - -

ROA (12ヶ月) 4.2% 4.3% 4.4% 5.0% 4.2% - -

当座比率 288% 276% 282% 284% 154% - -

流動比率 350% 340% 351% 362% 204% - -

在庫回転日数 40 43 49 51 63 - -

在庫回転率 9.2 8.5 7.4 7.1 5.8 - -

出所:会社データ、弊社計算

キャッシュフロー計算書

キャッシュフロー計算書 連結実績 連結実績 連結実績 連結実績 連結実績 連結会予

通期 通期 通期 通期 通期 通期 前年比

(百万円) 11/2010 11/2011 11/2012 11/2013 11/2014 11/2015 純増減

営業活動によるキャッシュフロー 1,549 604 1,053 683 1,123 - -

投資活動によるキャッシュフロー (786) (727) (170) (285) (5,865) - -

営業活動CF+投資活動CF 763 (123) 883 397 (4,741) - -

財務活動によるキャッシュフロー (1,058) (366) 347 (346) 4,981 - -

出所:会社データ、弊社計算

Page 18: 9837 morito 2015 11 q2 report 2015 09 24 japanesewalden.co.jp/pdf/9837_morito_2015_11_q2_report_2015_09...IR窓口:総務部 株式・IR課 課長 伏野 裕希(080 6228 3066 yuhma.fushino@morito.co.jp)

18

6.0 その他の情報

「パーツでつなぐ あなたとつながる 未来につなげる」

同社は、「積極・堅実」という創業理念のもと、1908 年 6 月、森藤寿吉氏によって創業されて以来、ハトメ、ホ

ック、マジックテープ®などの服飾の付属品(パーツ)の提供を展開してきた。創業時においては、日本国内に

おける服装の主流が和服から洋服への本格的な移行期であった。その追風を受けて、事業が順調に拡大した結果、

1935 年 12 月、大阪市東区唐物町において、資本金 50 万円で株式会社森藤商店が設立されている。そして、1989

年 7 月、同社の株式は、大阪証券取引所第 2 部に上場されている。

現状に至る経緯においては、アパレル関連資材以外にも、自動車や鉄道などの輸送機器、映像機器分野など、生

活産業資材関連にも深く関与するに至っている。同社は、多彩なアイテムで世界中の人々の生活をより豊かなも

のにするために、経営ビジョンを「グローバル成長企業を目指して」と定め、人材・生産・販売における展開を

グローバルに拡大している。

また、海外市場の開拓という、日本から外への拡大だけではなく、海外から日本市場を見据えるという視点も忘

れず、新たな価値創造で、社会に貢献していきたいとのことである。一方、時代の変化に柔軟に対応しながら自

ら進んで判断・行動し、確実に成果を上げるという企業文化は、成長機会に迅速に対応するための重要な術であ

ると考えられている。今後も世界中から一層信頼される企業となるべく、チャレンジを続けていきたいとのこと

である。

一方、経営理念としては、「パーツでつなぐ、あなたとつながる、未来につなげる」が掲げられている。1)「多

彩なパーツを全世界に供給し、ジャンルを超えた無限の市場作りを追及します。」、2)「お客様の要望を形にし、

人々の豊かな暮らしにつながる本物のもの造りを実現します。」、3)「ファッション性、機能性、快適性、安全性

といったトータルな視点て価値創造力を発揮し、全ステークホールダ―と一体となって未来創りに貢献します。」、

とのことである。

更には、社員の中に暗黙知として根付いている同社の価値観や考え方、行動の在り方が「MORITO Value」とし

て定義されている。また、これが、行動指針や判断の基準として明文化されている一方、国内外の同社グループ

全体に浸透しており、一つのグループとしての一体感及び求心力を高めているとのことである。

Page 19: 9837 morito 2015 11 q2 report 2015 09 24 japanesewalden.co.jp/pdf/9837_morito_2015_11_q2_report_2015_09...IR窓口:総務部 株式・IR課 課長 伏野 裕希(080 6228 3066 yuhma.fushino@morito.co.jp)

19

沿革

年月 事 項

1908 年 6 月 大阪市西区において森藤寿吉がハトメ・ホックの仲買商を開業(創業)

1935 年 12 月 大阪市東区唐物町において資本金 50 万円で株式会社森藤商店を設立

1958 年 6 月 カラーナイロンファスナーの販売を開始

1960 年 5 月 マジックテープ®の販売を開始

1963 年 8 月 商号を森藤株式会社に変更

1969 年 8 月 カラーファスナー工業株式会社を設立(現連結子会社)

1976 年 11 月 商号をモリト株式会社に変更

1977 年 4 月 香港に摩理都實業(香港)有限公司を設立(現連結子会社)

1983 年 6 月 米国に KANE-M,INC. を設立(現連結子会社)

1985 年 1 月 オランダに MORITO(EUROPE)B.V.を設立(現連結子会社)

1987 年 3 月 エース工機株式会社を設立(現連結子会社)

1988 年 9 月 台湾に摩理都股份有限公司を設立(現連結子会社)

1989 年 7 月 大阪証券取引所第二部に上場

2001 年 8 月 摩理都實業(香港)有限公司が中国にある華健金属製品有限公司(現連結子会社 摩理都工易(深

圳)有限公司)の経営権を取得

2003 年 8 月 中国に佳耐美国際貿易(上海)有限公司設立(現連結子会社)

2003 年 9 月 株式会社スリーランナーの経営権を取得(現連結子会社)

2008 年 3 月 株式会社アンヌ・アーレの経営権を取得

2008 年 3 月 クラレグル-プとの業務・資本提携のより、クラレファスニング株式会社の株式(発行済株式数

の 30%)を取得(現持分法適用関連会社)

2010 年 1 月 ベトナムに MORITO VIETNAM CO.,LTD.を設立(現非連結子会社)

2010 年 6 月 中国に摩理都石原汽車配件(深圳)有限公司を設立(現非連結子会社)

2010 年 11 月 ベトナムに KANE-M DANANG CO.,LTD.を設立(現連結子会社)

2011 年 4 月 タイに KANE-M(THAILAND)CO.,LTD.を設立(現連結子会社)

2013 年 7 月 市場統合により東京証券取引場第二部へ移行

2014 年 3 月 株式会社マテックスの経営権を取得(現連結子会社)

2014 年 10 月 GSG FASTENERS,LLC の経営権を取得(現連結子会社)

Disclaimer

ここでの情報は、ウォールデンリサーチジャパンが当該事業会社の発信する「IR情報」を中立的かつ専門的な

立場から要約して、レポート形式にまとめたものである。「IR情報」とは、すなわち当該事業会社に係る①弊社

との個別取材の内容、②機関投資家向け説明会の内容、③適時開示情報、④ホームページの内容等である。

商号: 株式会社ウォールデンリサーチジャパン

本店所在地: 〒104-0032 東京都中央区八丁堀 4-12-4-1110 クイーンズパレス東京中央

URL: www.walden.co.jp

E-mail: [email protected]

電話番号:03 (3553) 3769

Copyright 2015 Walden Research Japan Incorporated