5
1.研究目的 新たに入手したGTLの基本的な性能を把握し、軽油代替燃料として活用する事を模索 してぃく GTLは天然ガスを由来に、フィッシャートロプッシュ法により製造されている が、植物を原料にフィッシャートロプッシュ法による製造も可能だようて力ーボンニュ トラルを実現できるクリーンな燃料として注目されている 今回は、ディーゼルエンジンを使用するうえでの特性を把握し六いので以下の3つを行 0 ・噴霧特性の把握 ・噴霧粒径の測定 ・ディーゼルエンジン運転性能把握 この他にも実験を重ねていきナ・い 2.これまでの成果 GTL、軽油におけるBosch, GTLの基本的噴霧撮影に成功 Bosch, PVO=20Mpa M1のまとめ Ⅱ84船J 新 軽油 GTL 40 結果を以下に示す 0.4m.S 30 / 20 50 0.8ms 10 40 0 1.0 1.5 0.5 0 TⅡ口e f1力m 8tartof1珂ectlonlmal ^ DioHOI Fuel 30 1.2ms 3.5 10 ^ DI080I F1101 3 2.5 0 1.0 1.5 0 0.5 TIE口e from 8tort ofjD,虻tlonlm8】 ^ Dle舶IFU01 2 Fi宮IBosch噴霧特性 0.5 0 0.5 1'5 T1キno from 3tad oflnjectlonlm81 一此EU一●三コ一0ユ詩』ユm 5 1 -E三一塁0=悼=婁ミヨニ宕立の 一比山工●一 悼詔』含m /d

Bosch, PVO=20Mpa 軽油wakai/ppt/aragaki.pdfBosch噴霧にっいて考察する。先端到達距籬について、軽油、 GTLともに時間経過によ つて値は大きくなるが、上昇の傾向に違いが出た。まず軽油は噴射開始後

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Page 1: Bosch, PVO=20Mpa 軽油wakai/ppt/aragaki.pdfBosch噴霧にっいて考察する。先端到達距籬について、軽油、 GTLともに時間経過によ つて値は大きくなるが、上昇の傾向に違いが出た。まず軽油は噴射開始後

1.研究目的

新たに入手したGTLの基本的な性能を把握し、軽油代替燃料として活用する事を模索

してぃく GTLは天然ガスを由来に、フィッシャートロプッシュ法により製造されている

が、植物を原料にフィッシャートロプッシュ法による製造も可能だようて力ーボンニュ

トラルを実現できるクリーンな燃料として注目されている

今回は、ディーゼルエンジンを使用するうえでの特性を把握し六いので以下の3つを行

0

・噴霧特性の把握

・噴霧粒径の測定

・ディーゼルエンジン運転性能把握

この他にも実験を重ねていきナ・い

2.これまでの成果

GTL、軽油におけるBosch, GTLの基本的噴霧撮影に成功

Bosch, PVO=20Mpa

M1のまとめ

Ⅱ84船J 新珀竜

軽油

GTL

40

結果を以下に示す

0.4m.S

30

/皿

20

50

0.8ms

10

40

0

1.0 1.50.50

TⅡ口e f1力m 8tartof1珂ectlonlmal

^ DioHOI Fuel

30

1.2ms

3.5

10

^ DI080I F1101

3

2.5

0

1.0 1.50 0.5

TIE口e from 8tort ofjD,虻tlonlm8】

^ Dle舶IFU01

2

Fi宮IBosch噴霧特性

0.5

0 0.5 1'5

T1キno from 3tad oflnjectlonlm81

一此EU一●三コ一0ユ詩』ユm

51

-E三一塁0=悼=婁ミヨニ宕立の

一比山工●一豐悼詔』含m 抑

/d

Page 2: Bosch, PVO=20Mpa 軽油wakai/ppt/aragaki.pdfBosch噴霧にっいて考察する。先端到達距籬について、軽油、 GTLともに時間経過によ つて値は大きくなるが、上昇の傾向に違いが出た。まず軽油は噴射開始後

25

0

B伽oh軽油の圧力、針弁波形

10

5

0

0

2.5

10

2

20

時間[m5]

25

40

30

BoschGTLの圧力、針弁波形

軽油圧力

軽油針弁

0

40

10

Fi目2.Boschの燃料圧力、針弁リフトセンサ波形

Bosch噴霧にっいて考察する。先端到達距籬について、軽油、 GTLともに時間経過によ

つて値は大きくなるが、上昇の傾向に違いが出た。まず軽油は噴射開始後 0.2mS以前と以

降で傾きが変化している。これは先立ち噴霧の追い越しが起こっていると考えられる GTL

において、噴射直後は軽油よりも先端到達距離が大きい。これは、 GTL の動粘度が軽油の

5割以下と低いため、先立ち噴霧の噴出速度が大きくなったと考えられるその後は軽油1-

逆転され、速度は減少傾向にある。これは、 GTL の体積弾性率、粘度が低いため、ノズル

サック室に圧力が蓄積しにくく、速度の速い噴霧を形成するのに時間がかかうてしまうの

に加え、 GTL の粘度が低いため、噴霧粒子が微粒化し、貫徹力が弱まったためと考えられ

5

0

0

25

10

2

20

時間[m5]

30

05

噴霧角にっいて、軽油、 GTL ともに急激に上昇し、ある時点でヒークをとり、その後減

少するしかし、ヒークをとる時期と値に変化が現れ六一れは、ノズル内の燃料の乱れ

GTL圧力

GTL金卜弁

[>苗腔かハギιR一休右

51

[田αΣ]R出粟蓑

Σ出駐事ハ割ιn、一休右

51

[帽α三R出粟簑

⑳巧

⑳巧

Page 3: Bosch, PVO=20Mpa 軽油wakai/ppt/aragaki.pdfBosch噴霧にっいて考察する。先端到達距籬について、軽油、 GTLともに時間経過によ つて値は大きくなるが、上昇の傾向に違いが出た。まず軽油は噴射開始後

が噴癖を水平方向に広げていると考えられるが、体積弾性率が小さいと、ポンプにより与

えられたエネルギーを燃料の収縮に奪われてしまい、燃料が乱れにくいと考えられるため、

体積弾陛率の低いGTLはピークをとる時期が遅れ、値も小さくなったと考えられる。さら

に、GTLは粘度が低いので、ノズル直下における噴霧速度が軽油より速くなると考えられ、

これも GTLの.噴霧角の値が小さくなった要因と考えられる。軽油、 GTLともにビークをと

つた後は減少傾向にあるが、これは、燃料の噴射速度が大きくなり、噴霧角が小さくなっ

たと考えられる。

噴霧体積にっいて、噴射開始後0~5皿Sでは軽油、 GTLともに弓なりの上昇傾向を示して

いるが、噴射開始後0.5mS以降で、軽油は直線的に増加し、 GTLは弓なりの上昇傾向を保

つてぃる。弓なりの上昇傾向は噴霧が垂直方向に加え、水平力向にも成長しているために

現れた傾向と老えられるが、軽油は噴射開始後 0.5皿S以降で速い噴霧による成長が顕著に

現れ、垂直力恂の成長が支配的となったため直線的な増加を見せたと考えられる。 GTLは

噴霧粒子の微粒化などにより、垂直方向の成長が抑えられたため、弓なりの上昇傾向を保

つたと考えられる。軽油、 GTLの値を比較すると、軽油が大きな値をとっている。軽油は、

速度の速い噴霧を早く形成するので、噴霧の成長が速く、体積が大きくなったと考えられ

る。

燃料圧力の波形を見ると、樫油、 GTLそれぞれ20~25Mpa付近まで圧力が上昇し、ビー

クをとる。その後は振動しながら減少していく。軽油と GTLを比べると、.軽油の圧力の立

ち上がり方に対して、 GTLは緩やかな立ち上がりを見せている。これは、 GTLの体積弾性

率が軽油に比べて小さいので、圧力が上がりにくいと老えられる。

針弁リフトセンサの波形を見ると、軽油、 GTL ともに、燃料圧力が開弁圧に達すると開

弁し、尖った山なりの波形を示す。しかし、 GTL は開弁直後に緩やかな立ち上がりを見せ

る。これは、体積弾性率が低いため、ノズルサック室の圧力が上がりにくく、針弁を上げ

る力が軽油に比べ、小さくなったと芳えられる。

ー\

/ー\、、、ー

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Page 4: Bosch, PVO=20Mpa 軽油wakai/ppt/aragaki.pdfBosch噴霧にっいて考察する。先端到達距籬について、軽油、 GTLともに時間経過によ つて値は大きくなるが、上昇の傾向に違いが出た。まず軽油は噴射開始後

GDI, pi=5Mpa

軽油

GTL

50

40

30

Ims

20

120

2皿S

Fi曾2.GD1噴霧特性

GD1にっいて考察する噴霧先端到達距離について、軽油とGTLはほぼ同じ傾向、値を

とるしかし、微小ながら GTL の値が大きく、傾きの変化にも違いが見られる。これは、

GTL の動粘度が低いことから、噴射速度が軽油に比べて大きくなると考えられ、このこと

から噴射開始後05ms~1.5mS でGTLの傾きが大きくなり、値も大きくなうているその

後はGTLにおいて、粘度が低いため噴霧粒径が小さくなっていると考えられ、貫徹力が弱

くなり、軽油に比べ傾きが緩くなったと考えられる。

噴霧角について、軽油、 GTL ともに、ある時期にピークをとり、その後減少するという

傾向は同じだが、値は噴射開始後 lmS あたりで逆転も起こっているこれはGTLの粘度

が低いため噴射速度が大きくなり、噴射開始直後は軽油に比べ噴霧角は小さくなる噴射

開始後 lmSを過ぎたあたりから噴霧は雰囲気との衝突から、広がり始めるしかし、この

とき軽油に比べ、粘度が低く、噴霧粒径が小さいと考えられるGTLはより大きな広がりを

見せる。よって、噴射開始後 lm8あたりから噴霧角の値は逆転しGTLの方が大きくなる

また、その後に訪れるピークについてGTLは軽油に比べ、ピークの値をとる時期が遅くな

つている。これは、貫徹力の弱い GTL はゆっくり広がるためと考えられるさら仁 GTL

は噴霧角の減少が緩やかであるこれは軽油に比べ、噴霧粒径が小さいと考えられるGTL

10

100

0

012345

Tlmo f1口m "1art oflr"●Cklon11鵬1

^ Dle80I Fuel

80牙、、'司L"

3皿S

60

40

35

30

20

^ DI0邑0I Fuel

0012345012345

Tlme 丘om8t8rt oflnjectlonlmgl Tlme f、om 8tartoflnNctlonlm81

25

^Dle武0I FU01

20

15

10

5

0

=妄U一●Eコ一皇、巴自功

【哥工晝冨稔ミm

-EE一仁0一苫=省ざ§習』巨m

Page 5: Bosch, PVO=20Mpa 軽油wakai/ppt/aragaki.pdfBosch噴霧にっいて考察する。先端到達距籬について、軽油、 GTLともに時間経過によ つて値は大きくなるが、上昇の傾向に違いが出た。まず軽油は噴射開始後

L

噴霧の滞空時間が、長くなるためと考えられる。

噴霧体積について、軽油、 GTL ともに弓なりの上昇傾向を示している。これは、 Bosch

の噴霧同様、垂直方向に加え、水平方恂にも噴霧が成長しているために現れる傾向と考え

られる。値を比較すると、噴射開始後2皿S以降にて軽油の値が大きくなる。これは、 GTL

に比べ、軽油の貫徹力が大きく、噴霧が大きく広がったためだと考えられる。噴霧角のグ

ラフでは GTL の方が値が大きいので水平方恂の広がりは大きいと予測していたが、 GTL

は水平方向に広がりっづける力が弱いため、結果軽油の広がりが大きくなった。 GD1噴霧

は水平方向に比べ、垂直方向の速度成分が大きいと考えられるため、軽油噴霧と、噴射速

度が大きいGTL噴霧とでは先端到達距籬に貫徹力の違いが出にくく、噴霧体積で貫徹力の

違いが現れたと考えられる。垂直方向の広がりはGTLの噴射速度が速いため、貫徹力の違

いが見えにくくなり、軽油と GTLで大きな違いは見られなかったと考えられる。

3.未だに出来ていないこと

・GTLの噴霧粒径測定

・GTLのディーゼノレエンジン運転性能把握

・上記以外の実験案の捻出

4.発表を終えてのまとめ

OGTLのメリット、デメリットは?

メリットとして、 GTL はフィッシャートロプッシュ法という製造法で作られており、こ

の方法は稙物を原料に燃料を製作可能なので力ーボンニュートラルな再生可能エネルギー

である。デメリットとしては価格が高くついてしまう。

OGTLの粘度はどれぐらいか?

軽油の2分の 1程度。

0今後の研究がうすくないか?

この他にも実験を検討していきたい。

5.今後の研究案

GTLの着火性が高いことから、エンジンの圧縮比を落とした時の運転性能も見てみたい。

さらに、圧縮比を落とすことで、 DMEを予混合吸気した際に通常よりもDMEの供給量を

増やすことが出来ると考えられ、その運転性能を見ることは有意義であると,思われる。

\、

ーノ