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PoE の設定

• 機能情報の確認, 1 ページ

• PoEについて, 1 ページ

• PoEの設定方法, 8 ページ

• 電力ステータスのモニタ, 14 ページ

• その他の参考資料, 14 ページ

• PoEの機能情報, 15 ページ

機能情報の確認ご使用のソフトウェアリリースでは、このモジュールで説明されるすべての機能がサポートされ

ているとは限りません。最新の機能情報および警告については、使用するプラットフォームおよ

びソフトウェアリリースの Bug Search Toolおよびリリースノートを参照してください。このモジュールに記載されている機能の詳細を検索し、各機能がサポートされているリリースのリスト

を確認する場合は、このモジュールの最後にある機能情報の表を参照してください。

プラットフォームのサポートおよびシスコソフトウェアイメージのサポートに関する情報を検索

するには、Cisco Feature Navigatorを使用します。Cisco Feature Navigatorには、http://www.cisco.com/go/cfn [英語]からアクセスします。Cisco.comのアカウントは必要ありません。

PoE について

Power over Ethernet(PoE)ポートPoweroverEthernet(PoE)対応スイッチポートでは、回路に電力が供給されていないことをスイッチが検出した場合、接続している次のデバイスに電力が自動的に供給されます。

•シスコ先行標準受電デバイス(Cisco IP Phoneおよび Cisco Aironetアクセスポイントなど)

インターフェイスおよびハードウェアコンポーネントコンフィギュレーションガイド、Cisco IOS XEリリース 3.6E(Catalyst 3850 スイッチ)

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• IEEE 802.3af準拠の受電装置

受電デバイスが PoEスイッチポートおよび AC電源に接続されている場合、冗長電力として利用できます。受電装置が PoEポートにだけ接続されている場合、受電装置には冗長電力は供給されません。

サポート対象のプロトコルおよび標準

スイッチは PoEのサポートで次のプロトコルと規格を使用します。

•電力消費についてCDPを使用:受電装置は、消費している電力量をスイッチに通知します。スイッチはこの電力消費に関するメッセージに応答しません。スイッチは、PoEポートに電力を供給するか、このポートへの電力を取り除くだけです。

•シスコインテリジェント電力管理:受電装置およびスイッチは、電力ネゴシエーションCDPメッセージによって電力消費レベルについてネゴシエーションを行います。このネゴシエー

ションにより、7 Wより多くを消費する高電力のシスコ受電デバイスは、最も高い電力モードで動作できるようになります。受電デバイスは、最初に低電力モードでブートして 7W未満の電力を消費し、ネゴシエーションを行って高電力モードで動作するための十分な電力を

取得します。受電装置が高電力モードに切り替わるのは、スイッチから確認を受信した場合

に限られます。

高電力装置は、電力ネゴシエーションCDPをサポートしないスイッチで低電力モードで動作できます。

シスコのインテリジェントな電力管理の機能には、電力消費に関してCDPとの下位互換性があるため、スイッチは、受信する CDPメッセージに従って応答します。CDPはサードパーティの受電デバイスをサポートしません。このため、スイッチは IEEE分類を使用して装置の消費電力を判断します。

• IEEE802.3a:この規格の主な機能は、受電装置の検出、電力の管理、切断の検出です。オプションとして受電装置の電力分類があります。詳細については、この規格を参照してくださ

い。

• Cisco UPoE機能は、CDPや LLDPなどのレイヤ 2電力ネゴシエーションプロトコルを使用して、シグナルペアおよび RJ-45イーサネットケーブルのスペアペアの両方に、最大 60 Wの電力(2 X 30 W)を供給します。4線式 Cisco独自開発スペアペア電力 TLVでの 30 W以上の LLDPおよび CDP要求により、スペアペアに電力を供給できます。

関連トピック

Cisco Universal Power Over Ethernet, (7ページ)

受電装置の検出および初期電力割り当て

スイッチは、PoE対応ポートがシャットダウンの状態でなく、PoEはイネーブルになっていて(デフォルト)、接続した装置は ACアダプタから電力供給されていない場合、シスコの先行標準受電装置または IEEE準拠の受電装置を検出します。

インターフェイスおよびハードウェアコンポーネントコンフィギュレーションガイド、Cisco IOSXE リリース 3.6E(Catalyst 3850 スイッチ)

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PoE の設定Power over Ethernet(PoE)ポート

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装置の検出後、スイッチは、次のように装置のタイプに応じて電力要件を判断します。

•初期電力割り当ては、受電デバイスが要求する最大電力量です。スイッチは、受電装置を検出および電力供給する場合、この電力を最初に割り当てます。スイッチが受電装置からCDPメッセージを受信し、受電装置が CDP電力ネゴシエーションメッセージを通じてスイッチと電力レベルをネゴシエートしたときに、初期電力割り当てが調整される場合があります。

•スイッチは検出した IEEE装置を消費電力クラス内で分類します。スイッチは、電力バジェットに使用可能な電力量に基づいて、ポートに通電できるかどうかを決定します。表 1:IEEE電力分類, (3ページ)に、各種レベルの一覧を示します。

表 1:IEEE 電力分類

スイッチから要求される最大電力レベルクラス

15.4 W0(クラスステータスは不明)

4 W1

7 W2

15.4 W3

30 W(IEEE 802.3atタイプ 2準拠の受電デバイスの場合)

4

スイッチは電力要求をモニタリングおよび追跡して必要な場合にだけ電力供給を許可します。ス

イッチは自身の電力バジェット(PoEのスイッチで使用可能な電力量)を追跡します。電力の供給許可または拒否がポートで行われると、スイッチはパワーアカウンティング計算を実行し、電

力バジェットを最新に保ちます。

電力がポートに適用されたあとで、スイッチは CDPを使用して、接続されたシスコ受電装置のCDP固有の電力消費要件を調べます。この要件は、CDPメッセージに基づいて割り当てられる電力量です。これに従って、スイッチは電力バジェットを調整します。これは、サードパーティの

PoE装置には適用されません。スイッチは要件を処理して電力の供給を許可または拒否します。要求が許可されると、スイッチは電力バジェットを更新します。要求が拒否された場合は、スイッ

チはポートの電力がオフに切り替わっていることを確認し、syslogメッセージを生成して LEDを更新します。受電装置はより多くの電力について、スイッチとのネゴシエーションを行うことも

できます。

PoE+では、受電装置が最大 30 Wの電力ネゴシエーションのために、Media Dependent Interface(MDI)の Type, Length, and Value description(TLV)、Power-via-MDI TLVで IEEE 802.3atおよびLLDP電源を使用します。シスコの先行標準受電装置および IEEE受電装置では、CDPまたは IEEE802.3at power-via-MDI電力ネゴシエーションメカニズムにより最大 30 Wの電力レベルを要求できます。

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PoE の設定Power over Ethernet(PoE)ポート

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クラス 0、クラス 3、およびクラス 4の受電装置の初期割り当ては 15.4 Wです。装置が起動し、CDPまたは LLDPを使用して 15.4 Wを超える要求を送信する場合、最大 30 Wを割り当てることができます。

(注)

ソフトウェアコンフィギュレーションガイドおよびコマンドリファレンスでは、CDP固有の電力消費要件を実際電力消費要件と呼んでいます。

(注)

不足電圧、過電圧、オシレータ障害、または短絡状態による障害をスイッチが検出した場合、ポー

トへの電源をオフにし、syslogメッセージを生成し、電力バジェットと LEDを更新します。

PoE機能は、スイッチがスタックメンバーであるかどうかに関係なく、同じように動作します。電力バジェットはスイッチごとであり、スタックの他のスイッチとは無関係です。新しいアクティ

ブスイッチの選択は、PoEの動作に影響を与えません。アクティブスイッチは、スタック内のすべてのスイッチおよびポートの PoEのステータスを追跡し続け、出力表示にそのステータスを含めます。

スタック可能なスイッチでは、StackPowerもサポートされます。これによって、電源スタックケーブルでスイッチを接続する場合、スタック内の複数のシステムの電源モジュールで負荷を分

担できます。最大 4つのスタックメンバーの電源モジュールを 1つの大規模な電源モジュールとして管理できます。

電力管理モード

スイッチでは、次の PoEモードがサポートされます。

• auto:接続されている装置で電力が必要であるかどうか、スイッチが自動的に検出します。ポートに接続されている受電装置をスイッチが検出し、スイッチに十分な電力がある場合、

スイッチは電力を供給して電力バジェットを更新し、先着順でポートの電力をオンに切り替

えて LEDを更新します。LEDの詳細については、ハードウェアインストレーションガイドを参照してください。

すべての受電装置用としてスイッチに十分な電力がある場合は、すべての受電装置が起動し

ます。スイッチに接続された受電装置すべてに対し十分な電力が利用できる場合、すべての

装置に電力を供給します。使用可能なPoEがない場合、または他の装置が電力供給を待機している間に装置の接続が切断されて再接続した場合、どの装置へ電力を供給または拒否され

るかが判断できなくなります。

許可された電力がシステムの電力バジェットを超えている場合、スイッチは電力を拒否し、

ポートへの電力がオフになっていることを確認したうえで syslogメッセージを生成し、LEDを更新します。電力供給が拒否された後、スイッチは定期的に電力バジェットを再確認し、

継続して電力要求の許可を試みます。

スイッチにより電力を供給されている装置が、さらに壁面コンセントに接続している場合、

スイッチは装置に電力を供給し続ける場合があります。このとき、装置がスイッチから受電

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PoE の設定Power over Ethernet(PoE)ポート

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しているか、AC電源から受電しているかにかかわらず、スイッチは引き続き装置へ電力を供給していることを報告し続ける場合があります。

受電装置が取り外された場合、スイッチは切断を自動的に検出し、ポートから電力を取り除

きます。非受電装置を接続しても、その装置に障害は発生しません。

ポートで許可される最大ワット数を指定できます。受電装置の IEEEクラス最大ワット数が設定されている最大値より大きい場合、スイッチはそのポートに電力を供給しません。ス

イッチが受電装置に電力供給したが、受電装置が設定の最大値より多くの電力を CDPメッセージによって後で要求した場合、スイッチはポートの電力を取り除きます。その受電デバ

イスに割り当てられていた電力は、グローバル電力バジェットに送られます。ワット数を指

定しない場合、スイッチは最大値の電力を供給します。任意の PoEポートで auto設定を使用してください。autoモードがデフォルト設定です。

• static:スイッチは、受電装置が接続されていなくてもポートに電力をあらかじめ割り当て、そのポートで電力が使用できるようにします。スイッチは、設定された最大ワット数をポー

トに割り当てます。その値は、IEEEクラスまたは受電装置からの CDPメッセージによって調節されることはありません。これは、電力があらかじめ割り当てられていることから、最

大ワット数以下の電力を使用するすべての受電デバイスが固定ポートに接続されている場合

に電力が保証されるためです。ポートはもう先着順方式ではなくなります。

ただし、受電装置の IEEEクラスが最大ワット数を超えると、スイッチは装置に電力を供給しません。受電装置が最大ワット数を超える電力を消費していることを CDPメッセージによってスイッチが認識すると、スイッチは受電装置をシャットダウンします。

ワット数を指定しない場合、スイッチは最大値をあらかじめ割り当てます。スイッチは、受

電装置を検出した場合に限り、ポートに電力を供給します。優先順位が高いインターフェイ

スには、static設定を使用してください。

• never:スイッチは受電装置の検出をディセーブルにして、電力が供給されていない装置が接続されても、PoEポートに電力を供給しません。PoE対応ポートに電力を絶対に適用せず、そのポートをデータ専用ポートにする場合に限り、このモードを使用してください。

ほとんどの場合、デフォルトの設定(自動モード)の動作は適切に行われ、プラグアンドプレイ

動作が提供されます。それ以上の設定は必要ありません。しかし、プライオリティの高いPoEポートを設定したり、PoEポートをデータ専用にしたり、最大ワット数を指定して高電力受電デバイスをポートで禁止したりする場合は、このタスクを実行します。

スタック対応スイッチでは、StackPowerもサポートされます。これによって、電源スタックケーブルで最大4つのスイッチを接続する場合、スタック内の複数のシステムでスイッチ電源モジュールで負荷を分担できます。

電力モニタリングおよび電力ポリシング

リアルタイムの消費電力のポリシングをイネーブルにした場合、受電装置が最大割り当て(カッ

トオフ電力値)を超えて電力を消費すると、スイッチはアクションを開始します。

PoEがイネーブルである場合、スイッチは受電装置のリアルタイムの電力消費を検知します。接続されている受電装置のリアルタイム電力消費をスイッチが監視することを、電力モニタリング

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PoE の設定Power over Ethernet(PoE)ポート

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または電力検知といいます。また、スイッチはパワーポリシング機能を使用して消費電力をポリ

シングします。

電力モニタリングは、シスコのインテリジェントな電力管理およびCDPベースの消費電力に対して下位互換性があります。電力モニタリングはこれらの機能とともに動作して、PoEポートが受電デバイスに電力を供給できるようにします。

スイッチは次のようにして、接続されている装置のリアルタイム電力消費を検知します。

1 スイッチは、個々のポートでリアルタイム消費電力をモニタリングします。

2 スイッチは、ピーク時の電力消費を含め、電力消費を記録します。スイッチは

CISCO-POWER-ETHERNET-EXT-MIBを介して情報を報告します。

3 電力ポリシングがイネーブルの場合、スイッチはリアルタイムの消費電力を装置に割り当てら

れた最大電力と比較して、消費電力をポリシングします。最大消費電力は、PoEポートでカットオフ電力とも呼ばれます。

装置がポートで最大電力割り当てを超える電力を使用すると、スイッチはポートへの電力をオ

フにしたり、またはスイッチコンフィギュレーションに基づいて受電装置に電力を供給しなが

らスイッチが syslogメッセージを生成して LED(ポート LEDはオレンジ色で点滅)を更新したりすることができます。デフォルトでは、すべての PoEポートで消費電力のポリシングはディセーブルになっています。

PoEの errdisableステートからのエラー回復がイネーブルの場合、指定の時間の経過後、スイッチは PoEポートを errdisableステートから自動的に回復させます。

エラー回復がディセーブルの場合、shutdownおよび no shutdownインターフェイスコンフィギュレーションコマンドを使用して、手動で PoEポートをイネーブルにできます。

4 ポリシングがディセーブルである場合、受電装置がPoEポートに割り当てられた最大電力より多くの量を消費しても対処されないため、スイッチに悪影響を与える場合があります。

電力消費値

ポートの初期電力割り当ておよび最大電力割り当てを設定することができます。ただし、これら

の値は、スイッチが PoEポートの電力をオンまたはオフにするときを指定するために設定する値です。最大電力割り当ては、受電デバイスの実際の電力消費と同じではありません。スイッチに

よって電力ポリシングに使用される実際のカットオフ電力値は、設定済みの電力値と同等ではあ

りません。

電力ポリシングがイネーブルの場合、スイッチは、スイッチポートで、受電装置の消費電力を超

える消費電力ポリシングを行います。最大電力割り当てを手動で設定する場合、スイッチポート

と受電デバイス間のケーブルでの電力損失を考慮する必要があります。カットオフ電力とは、受

電デバイスの定格消費電力とケーブル上での最悪時の電力損失を合計したものです。

スイッチの PoEがイネーブルの場合、電力ポリシングをイネーブルにすることを推奨します。たとえば、ポリシングがディセーブルで、power inline automax6300インターフェイスコンフィギュレーションコマンドを使用してカットオフ値を設定すると、PoEポートに設定される最大電力割り当ては 6.3W(6300mW)です。装置が最大で 6.3Wの電力を必要とする場合、スイッチはポートに接続されている装置に電力を供給します。CDPによるパワーネゴシエーション実施後の値ま

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PoE の設定Power over Ethernet(PoE)ポート

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たは IEEE分類値が設定済みカットオフ値を超えると、スイッチは接続されている装置に電力を供給しなくなります。スイッチが PoEポートで電力をオンにしたあとは、スイッチは受電装置のリアルタイム電力消費のポリシングを行わないので、受電装置は最大割り当て量を超えて電力を消

費できることになり、スイッチと、他の PoEポートに接続されている受電装置に悪影響を及ぼすことがあります。

スタンドアロンスイッチでは内部電源装置がサポートされるため、受電装置が利用できる総電力

量は電源装置の設定によって異なります。

•電源装置を取り外して、低電力の新しい電源装置に交換すると、スイッチは受電装置に対して十分な電力を供給できなくなり、スイッチは autoモードでポート番号の降順に従って PoEポートへの電力供給を拒否します。スイッチがこれでも十分な電力を利用できない場合、ス

イッチは、staticモードでポート番号の降順に従ってPoEポートへの電力供給を拒否します。

•新しい電源装置の電力が前の電源装置より大きく、スイッチが大電力を使用できる場合、スイッチは staticモードでポート番号の昇順に従って PoEポートへの電力供給を許可します。これでもまだ使用可能な電力がある場合、スイッチスイッチは、ポート番号の昇順に従って

autoモードで PoEポートへの電力供給を許可します。

スタック対応スイッチでは、StackPowerもサポートされます。これによって、電源スタックケーブルでスイッチを接続する場合、スタック内の複数のシステムの電源モジュールで負荷を分担で

きます。最大 4つのスタックメンバーの電源モジュールを 1つの大規模な電源モジュールとしてまとめて管理できます。

Cisco Universal Power Over EthernetCisco Universal Power Over Ethernet(Cisco UPOE)は、シグナルペア(導線 1、2、3、6)付きのRJ-45ケーブルのスペアペア(導線 4、5、7、8)を使用して、IEEE 802.at PoE標準を拡張するシスコ独自のテクノロジーで、標準のイーサネットケーブル配線インフラストラクチャ(クラス D以上)により最大60Wの電力を供給する機能を提供します。スペアペアの電力は、スイッチポートとエンドデバイスがCiscoUPOE対応であることをCDPまたはLLDPを使用して相互に識別し、エンドデバイスがスペアペアの電力のイネーブル化を要求したときにイネーブルになります。ス

ペアペアに給電されると、エンドデバイスは、CDPまたは LLDPを使用して、スイッチから最大60 Wの電力をネゴシエートできます。

エンドデバイスがシグナルペアおよびスペアペアの両方で PoE対応であるが、Cisco UPOEに必要な CDPまたは LLDPの拡張をサポートしない場合、4ペアの強制モード設定により自動的にスイッチポートからシグナルペアおよびスペアペアの両方の電力がイネーブルになります。

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PoE の設定Cisco Universal Power Over Ethernet

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PoE の設定方法

PoE ポートの電力管理モードの設定

PoE設定を変更するとき、設定中のポートでは電力が低下します。新しい設定、その他の PoEポートの状態、電力バジェットの状態により、そのポートの電力は再びアップしない場合があ

ります。たとえば、ポート1が自動でオンの状態になっていて、そのポートを固定モードに設定するとします。スイッチはポート1から電力を取り除き、受電デバイスを検出してポートに電力を再び供給します。ポート 1が自動でオンの状態になっていて、最大ワット数を 10 Wに設定した場合、スイッチはポートから電力を取り除き、受電デバイスを再び検出します。ス

イッチは、受電デバイスがクラス 1、クラス 2、またはシスコ専用受電デバイスのいずれかの場合に、ポートに電力を再び供給します。

(注)

手順の概要

1. イネーブル化2. configure terminal3. interfaceinterface-id4. power inline {auto [maxmax-wattage] | never | static [maxmax-wattage]}5. end6. show power inline [interface-id |moduleswitch-number]7. copy running-config startup-config

手順の詳細

目的コマンドまたはアクション

特権 EXECモードをイネーブルにします。パスワードを入力します(要求された場合)。

イネーブル化

例:

Switch> enable

ステップ 1

グローバルコンフィギュレーションモードを開始します。configure terminal

例:Switch# configure terminal

ステップ 2

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PoE の設定PoE の設定方法

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目的コマンドまたはアクション

設定する物理ポートを指定し、インターフェイスコンフィギュレー

ションモードを開始します。

interfaceinterface-id

例:Switch(config)# interfacegigabitethernet2/0/1

ステップ 3

ポートのPoEモードを設定します。キーワードの意味は次のとおりです。

power inline {auto[maxmax-wattage] | never | static[maxmax-wattage]}

ステップ 4

• auto:受電デバイスの検出をイネーブルにします。十分な電力がある場合は、装置の検出後に PoEポートに電力を自動的に割り当てます。これがデフォルト設定です。

例:Switch(config-if)# power inlineauto

• maxmax-wattage:ポートで許可されている電力を制限します。値を指定しない場合は、最大電力が供給されます。

• maxmax-wattage:ポートで許可されている電力を制限します。Cisco UPoEポートの範囲は 4000 ~ 60000 mWです。値が指定されていない場合は、最大値が許可されます。

• never:装置検出とポートへの電力供給をディセーブルにします。

ポートにシスコの受電デバイスが接続されている場合は、

power inline neverコマンドでポートを設定しないでください。問題のあるリンクアップが発生し、ポートが errdisableステートになることがあります。

(注)

• static:受電デバイスの検出をイネーブルにします。スイッチが受電デバイスを検出する前に、ポートへの電力を事前に割り当

てます(確保します)。スイッチは、装置が接続されていなく

てもこのポートに電力を予約し、装置の検出時に電力が供給さ

れることを保証します。

スイッチは、自動モードに設定されたポートに電力を割り当てる前

に、固定モードに設定されたポートに PoEを割り当てます。

特権 EXECモードに戻ります。end

例:Switch(config-if)# end

ステップ 5

スイッチまたはスイッチスタック、指定したインターフェイス、ま

たは指定したスタックメンバに関するPoEステータスを表示します。show power inline [interface-id |moduleswitch-number]

例:Switch# show power inline

ステップ 6

moduleswitch-numberキーワードは、スタッキング対応スイッチだけでサポートされます。

インターフェイスおよびハードウェアコンポーネントコンフィギュレーションガイド、Cisco IOS XEリリース 3.6E(Catalyst 3850 スイッチ)

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PoE の設定PoE ポートの電力管理モードの設定

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目的コマンドまたはアクション

(任意)コンフィギュレーションファイルに設定を保存します。copy running-config startup-config

例:

Switch# copy running-config

ステップ 7

startup-config

シグナル/スペアペアの電力のイネーブル化

エンドデバイスがスペアペアのインラインパワー給電に未対応の場合、またはエンドデバイ

スが Cisco UPoEに CDPまたは LLDP拡張をサポートしている場合は、このコマンドを入力しないでください。

(注)

手順の概要

1. configure terminal2. interfaceinterface-id3. power inline four-pair forced4. end

手順の詳細

目的コマンドまたはアクション

グローバルコンフィギュレーションモードを開始

します。

configure terminal

例:Switch# configure terminal

ステップ 1

設定する物理ポートを指定し、インターフェイス

コンフィギュレーションモードを開始します。

interfaceinterface-id

例:Switch(config)# interfacegigabitethernet2/0/1

ステップ 2

スイッチポートから信号ペアおよびスペアペアの

両方の電力をイネーブルにします。

power inline four-pair forced

例:Switch(config-if)# power inline four-pairforced

ステップ 3

インターフェイスおよびハードウェアコンポーネントコンフィギュレーションガイド、Cisco IOSXE リリース 3.6E(Catalyst 3850 スイッチ)

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PoE の設定シグナル/スペアペアの電力のイネーブル化

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目的コマンドまたはアクション

特権 EXECモードに戻ります。end

例:Switch(config-if)# end

ステップ 4

電力ポリシングの設定

デフォルトでは、スイッチは接続されている受電装置の消費電力をリアルタイムでモニタリング

します。消費電力に対するポリシングを行うようにスイッチを設定できます。デフォルトではポ

リシングはディセーブルです。

手順の概要

1. イネーブル化2. configure terminal3. interfaceinterface-id4. power inline police [action{log | errdisable}]5. exit6. 次のいずれかを使用します。

• errdisable detect cause inline-power

• errdisable recovery cause inline-power

• errdisable recovery intervalinterval

7. exit8. 次のいずれかを使用します。

• show power inline police

• show errdisable recovery

9. copy running-config startup-config

インターフェイスおよびハードウェアコンポーネントコンフィギュレーションガイド、Cisco IOS XEリリース 3.6E(Catalyst 3850 スイッチ)

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PoE の設定電力ポリシングの設定

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手順の詳細

目的コマンドまたはアクション

特権EXECモードをイネーブルにします。パスワードを入力します(要求された場合)。

イネーブル化

例:

Switch> enable

ステップ 1

グローバルコンフィギュレーションモードを開始します。configure terminal

例:Switch# configure terminal

ステップ 2

設定する物理ポートを指定し、インターフェイスコンフィギュ

レーションモードを開始します。

interfaceinterface-id

例:Switch(config)# interfacegigabitethernet2/0/1

ステップ 3

ポートでリアルタイム消費電力が最大電力割り当てを超えると

きに、次のいずれかのアクションを実行するようにスイッチを

設定します。

power inline police [action{log |errdisable}]

例:Switch(config-if)# power inlinepolice

ステップ 4

• power inlinepolice:PoEポートをシャットダウンし、ポートへの電力供給をオフにし、PoEポートを error-disabledステートに移行します。

errdisable detect cause inline-powerグローバルコンフィギュレーションコマンドを使用すると、PoEerror-disabledの原因についてエラー検出をイネーブルにできます。errdisable recovery causeinline-powerintervalintervalグローバルコンフィギュレーションコマンドを使用すると、PoEerror-disabledステートから回復するためのタイマーをイネーブル

にすることもできます。

(注)

• power inline police action errdisable:リアルタイムの電力消費がポートの最大電力割り当てを超過した場合、ポー

トへの電力をオフにします。

• power inline police action log:ポートに電力を供給しながら syslogメッセージを生成します。

action logキーワードを入力しない場合、デフォルトのアクションによってポートがシャットダウンされ、errdisableステートになります。

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PoE の設定電力ポリシングの設定

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目的コマンドまたはアクション

グローバルコンフィギュレーションモードに戻ります。exit

例:Switch(config-if)# exit

ステップ 5

(任意)PoEerrdisableステートからのエラー回復をイネーブルにし、PoE回復メカニズム変数を設定します。

次のいずれかを使用します。ステップ 6

• errdisable detect cause inline-powerデフォルトでは、回復間隔は 300秒です。• errdisable recovery cause

inline-power intervalintervalでは、err-disabledステートから回復する時間を秒単位で指定します。指定できる範囲は 30~ 86400です。• errdisable recovery intervalinterval

例:Switch(config)# errdisable detectcause inline-power

Switch(config)# errdisable recoverycause inline-power

Switch(config)# errdisable recoveryinterval 100

特権 EXECモードに戻ります。exit

例:Switch(config)# exit

ステップ 7

電力モニタリングステータスを表示し、エラー回復設定を確

認します。

次のいずれかを使用します。ステップ 8

• show power inline police

• show errdisable recovery

例:Switch# show power inline police

Switch# show errdisable recovery

(任意)コンフィギュレーションファイルに設定を保存しま

す。

copy running-config startup-config

例:

Switch# copy running-config

ステップ 9

startup-config

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PoE の設定電力ポリシングの設定

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電力ステータスのモニタ

表 2:電力ステータスの show コマンド

目的コマンド

(任意)スタック内の各スイッチまたは指定し

たスイッチの内部電源装置のステータスを表示

します。

指定できる範囲は、スタック内のスイッチメン

バ番号に従って 1~ 9です。次のキーワードは、スタック対応スイッチ上でだけ使用できま

す。

show env power switch[switch-number]

スイッチまたはスイッチスタック、インター

フェイス、またはスタック内の特定のスイッチ

の PoEステータスを表示します。

show power inline[interface-id |moduleswitch-number]

電力ポリシングのデータを表示します。show power inline police

その他の参考資料

エラーメッセージデコーダ

Link説明

https://www.cisco.com/cgi-bin/Support/Errordecoder/index.cgi

このリリースのシステムエラーメッセージを

調査し解決するために、エラーメッセージデ

コーダツールを使用します。

MIB

MIB のリンクMIB

選択したプラットフォーム、Cisco IOSリリース、およびフィーチャセットに関するMIBを探してダウンロードするには、次の URLにある Cisco MIB Locatorを使用します。

http://www.cisco.com/go/mibs

本リリースでサポートするすべてのMIB

インターフェイスおよびハードウェアコンポーネントコンフィギュレーションガイド、Cisco IOSXE リリース 3.6E(Catalyst 3850 スイッチ)

14 OL-32597-01

PoE の設定電力ステータスのモニタ

Page 15: PoE の設定 - Cisco...PoE の設定•機能情報の確認,1ページ •PoEについて,1ページ •PoEの設定方法,8ページ •電力ステータスのモニタ,14ページ

シスコのテクニカルサポート

リンク説明

http://www.cisco.com/supportシスコのサポートWebサイトでは、シスコの製品やテクノロジーに関するトラブルシュー

ティングにお役立ていただけるように、マニュ

アルやツールをはじめとする豊富なオンライン

リソースを提供しています。

お使いの製品のセキュリティ情報や技術情報を

入手するために、CiscoNotificationService(FieldNoticeからアクセス)、Cisco Technical ServicesNewsletter、Really Simple Syndication(RSS)フィードなどの各種サービスに加入できます。

シスコのサポートWebサイトのツールにアクセスする際は、Cisco.comのユーザ IDおよびパスワードが必要です。

PoE の機能情報変更内容リリース

この機能が導入されました。Cisco IOS XE 3.2SE

four-pair forcedキーワードが追加されました。

Cisco IOS XE 3.3SE

インターフェイスおよびハードウェアコンポーネントコンフィギュレーションガイド、Cisco IOS XEリリース 3.6E(Catalyst 3850 スイッチ)

OL-32597-01 15

PoE の設定PoE の機能情報

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インターフェイスおよびハードウェアコンポーネントコンフィギュレーションガイド、Cisco IOSXE リリース 3.6E(Catalyst 3850 スイッチ)

16 OL-32597-01

PoE の設定PoE の機能情報


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